独身おじさんのIPO日記、今回検討するのは「RECEPTIONIST(レセプショニスト・660A)」です。
RECEPTIONISTは、企業の受付を無人化・効率化するクラウド受付システム「RECEPTIONIST」を中心に、会議室管理、日程調整、電話自動応答、イベント受付などを展開するSaaS企業です。
受付に置かれたタブレットを来訪者が操作すると、訪問相手のスマートフォンやパソコンへ直接通知が届く。
オフィスで見かけたことがある人もいるかもしれません。
今回のIPOでまず目につくのは、かなりきれいなストック型ビジネスになっていることです。
2026年10月期第3四半期の売上高に占めるストック収益は94%。2026年7月末時点のARRは約10.79億円、契約企業数2,480社、平均月次解約率0.39%となっています。
クラウド受付だけでなく、会議室管理や日程調整などへサービスを広げながら、1社当たりの売上も伸ばしています。
業績もすでに黒字です。2026年10月期第3四半期累計では売上高約8.00億円、経常利益約2.07億円、四半期純利益約2.09億円。目論見書の補足資料では営業利益率26.7%まで上昇しています。
ここまでなら、かなり素直に評価したくなるIPOです。ところが公開条件を見ると、少し顔つきが変わります。
公募はわずか50,000株。それに対して売出しは1,416,200株。公募+売出しのうち、約96.6%が既存株主による売出しです。
つまりRECEPTIONIST(660A)は、「黒字化した質の高いSaaS企業」である一方、「新規資金調達よりも既存株主の売却色がかなり強いIPO」でもあります。
今回はRECEPTIONISTの事業内容、成長性、業績、公開規模、売出し、株主構成、ロックアップまで確認しながら、想定価格820円を基準に初値とブックビルディングへの参加を考えていきます。
なお、本記事は特定銘柄の購入を推奨するものではありません。IPOには公募割れや上場後の株価下落、市場環境の変化などのリスクがあります。最終的な投資判断は、仮条件、公開価格、訂正目論見書など最新の公式情報を確認したうえで行ってください。
- RECEPTIONIST(660A)IPOの現時点の結論
- RECEPTIONIST(レセプショニスト)ってどんな会社?
- 将来は「受付DX」から業務そのものの自動化へ
- 強みはストック収益94%|かなりSaaSらしい収益構造
- 業績|すでに黒字、しかも利益率が一段上がった
- RECEPTIONIST(660A)IPOの基本情報
- 需給|13.8億円より「売出97%」の方が気になる
- IPOで会社に入るお金は意外と小さい
- 親引け最大1億円は小さな需給支援
- ロックアップ|180日組と「90日・1.5倍解除組」が混在
- RECEPTIONIST IPOの第一印象
- 幹事証券|主幹事SBI、楽天証券・松井証券も参加
- 想定価格820円は高い?安い?
- RECEPTIONIST(660A)の初値予想|中心は1,050~1,200円
- 独身おじさんの最終判断|B+評価、BBは参加
- こちらの記事もあわせてどうぞ
RECEPTIONIST(660A)IPOの現時点の結論
まず、現時点での見方をまとめます。
| 判断項目 | 現時点の見方 |
|---|---|
| 申込判断 | 参加 |
| 期待値 | B+前後 |
| 想定価格 | 820円 |
| 100株必要資金 | 82,000円 |
| 中心初値予想 | 1,050~1,200円 |
| 100株初値利益目安 | +23,000~+38,000円 |
| 公開規模 | 約13.8億円(OA込み) |
| 成長性 | 中~高 |
| 収益性 | 高め |
| 需給 | 中程度。売出比率はかなり高い |
| 公募割れリスク | 低~中 |
| 主幹事 | SBI証券 |
現時点では、私は「BB参加」で考えます。
売出しの多さだけを見るとかなり慎重になりたくなるIPOですが、想定価格820円での上場時時価総額は約33億円。
2026年10月期第3四半期の利益水準やARR約10.79億円を考えると、最初から成長期待を極端に織り込んだ価格には見えません。
そして何より、赤字SaaSではありません。2024年10月期に営業黒字へ転換し、2025年10月期も黒字を維持。2026年10月期第3四半期累計では利益水準がさらに一段上がっています。
そのため今回は、「売出しの重さを、収益力と価格設定がどこまで打ち返せるかを見るIPO」という位置づけです。
RECEPTIONIST(レセプショニスト)ってどんな会社?
RECEPTIONISTは2016年設立。
主力サービスは、会社名と同じクラウド受付システム「RECEPTIONIST」です。従来のオフィス受付では、来訪者が受付電話を使って担当部署へ連絡し、受付担当者や訪問先の社員が応対する形も珍しくありませんでした。
RECEPTIONISTでは、来訪者がタブレットなどから訪問相手を選ぶと、担当者へ直接通知が送られます。
受付担当者が間に入らなくても来訪対応ができるため、省人化や業務効率化につながります。
現在は受付だけでなく、予約ルームズによる会議室管理、調整アポによる日程調整、代表電話コネクトによる電話自動応答、招待レセプションによるイベント受付等、周辺領域へサービスを広げています。
目論見書でも、祖業のクラウド受付を軸に複数プロダクトを展開していることが示されています。
単なる「受付システム会社」ではなく、「受付 → 会議室 → 日程調整 → 電話 → イベント」と、企業内で発生する人と人との接点をまとめて効率化しようとしている会社です。
将来は「受付DX」から業務そのものの自動化へ
会社側が次の成長領域として掲げているのが「Workplace Agent」です。
受付や会議室、入退館などの物理的な接点を起点として、その後に発生する申請、承認、通知、入館証発行などへ入り込み、業務そのものの実行まで広げようとしています。
ここはAIとの相性もありそうです。生成AIが文章作成や情報検索を得意にしても、人が実際にオフィスを訪問し、受付を通り、会議室へ移動するという現実世界の動きは残ります。
RECEPTIONISTは、そのリアルな「入口」をすでに押さえています。
そこからAIやワークフロー自動化を組み合わせ、「来訪を記録する」ところから、「来訪に伴って必要になる業務まで処理する」ところへ広げられれば、顧客企業1社から得られる売上を増やせます。
ただし、この部分はまだ将来構想を含んでいます。AIという言葉だけで過度に期待するより、今後実際にどこまでサービス化し、売上へつなげられるかを見る方が良さそうです。
強みはストック収益94%|かなりSaaSらしい収益構造
RECEPTIONISTで一番評価したいのは、収益構造です。
2026年10月期第3四半期累計の売上高約8.00億円のうち、月額利用料などによるストック収益は約7.48億円。全体の約94%です。ハードウェア販売や初期導入費用などのスポット収益は6%程度にとどまります。
毎年一から案件を獲得し直さなければ売上が消える受託型ビジネスと比べると、既存顧客が使い続ける限り売上を積み上げやすい構造です。さらに、主要KPIもかなりきれいです。
| KPI | 2026年7月末 |
|---|---|
| ARR | 約10.79億円 |
| 契約企業数 | 2,480社 |
| ARPA | 43.5万円 |
| 平均月次解約率 | 0.39% |
| ストック収益比率 | 94% |
ARRは、月間の継続収益を年換算した数字です。2021年10月時点では約2.2億円だったARRが、2026年7月には約10.8億円まで増えています。
契約企業数だけではなく、1社当たり平均収益であるARPAも2025年10月末の39.0万円から43.5万円へ上昇しています。
つまり、「顧客数を増やす」だけではなく、「既存顧客に複数サービスを使ってもらう」という成長もできているということです。
受付システムを導入した企業へ、会議室管理や日程調整、電話対応などを追加してもらえば、新規顧客をゼロから獲得しなくても売上を伸ばせます。
IPO後も、このARPAが伸び続けるかは重要なチェックポイントになりそうです。
業績|すでに黒字、しかも利益率が一段上がった
業績を見てみます。
| 期間 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年10月期 | 約6.96億円 | 約0.24億円 | 約0.24億円 | 約0.28億円 |
| 2025年10月期 | 約8.94億円 | 約0.47億円 | 約0.45億円 | 約1.13億円 |
| 2026年10月期3Q累計 | 約8.00億円 | 約2.14億円 | 約2.07億円 | 約2.09億円 |
2025年10月期の売上高は前年比28.5%増。2026年10月期第3四半期累計では、9カ月間ですでに前期通期売上高の9割近くまで進んでいます。
そして今回、特に評価したいのが営業利益です。第3四半期累計の営業利益は約2.14億円。営業利益率は26.7%まで上昇しています。
SaaS企業では、「売上は伸びています。ただし先行投資で赤字です」という会社も珍しくありません。
RECEPTIONISTは現時点では逆で、「売上を伸ばしながら利益もしっかり出せる段階」へ入っています。
ここは今回のIPO評価でかなり大きなプラス材料です。
ただし、26%台の営業利益率がこの先もずっと続くと決めつけるのは早いです。
上場後に採用、新サービス開発、営業活動などへ投資を増やせば、一時的に利益率が下がる可能性もあります。
そのため、「黒字化だけでなく、足元では利益を出す力がかなり高まっている」と見るくらいが自然です。
RECEPTIONIST(660A)IPOの基本情報
IPO条件はこちらです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 株式会社RECEPTIONIST |
| 読み方 | レセプショニスト |
| 証券コード | 660A |
| 上場市場 | 東証グロース |
| 上場予定日 | 2026年11月10日 |
| 想定価格 | 820円 |
| 100株必要資金 | 82,000円 |
| 仮条件決定日 | 10月21日 |
| BB期間 | 10月23日~10月29日 |
| 公開価格決定日 | 10月30日 |
| 購入申込期間 | 11月2日~11月6日 |
| 公募 | 50,000株 |
| 売出 | 1,416,200株 |
| OA | 最大219,900株 |
| 公開株数合計 | 最大1,686,100株 |
| 想定吸収金額 | 約13.83億円 |
| 想定時価総額 | 約33.2億円 |
| 主幹事 | SBI証券 |
| 売買単位 | 100株 |
有価証券届出書は2026年10月6日に提出されており、発行価格・売出価格等は今後訂正される予定です。
想定価格820円なら、100株の申込資金は8万2,000円。IPO参加資金としては比較的小さく、個人投資家が申し込みやすい価格帯です。
需給|13.8億円より「売出97%」の方が気になる
RECEPTIONISTの想定吸収金額は、OAまで含めて約13.8億円です。
東証グロースIPOとして、絶対額だけなら大型案件ではありません。ただし、中身にはかなりクセがあります。
公募50,000株に対して、売出し1,416,200株。OAを除いた公募+売出し1,466,200株のうち、既存株主による売出しが約96.6%を占めます。これはかなり高い数字です。
IPOでVCや既存株主が保有株を売ること自体は珍しくありません。
スタートアップへ早い段階から資金を出した投資家にとって、IPOは投資回収の一つのタイミングでもあります。
ただ、今回は割合がかなり高いです。そのため、今回のIPOは、「既存株主が市場へ株式を移す性格の強いIPO」と見た方が実態に近いです。
初値という短期需給ではマイナス材料として考えます。ただし、吸収金額自体は約13.8億円です。
「売出し97%」だけを見て極端に悲観するより、「供給量の絶対額と価格設定を一緒に見る必要があるIPO」だと思います。
IPOで会社に入るお金は意外と小さい
売出しの多さとセットで見たいのが資金使途です。
通常公募による手取金に、OAに関連した第三者割当増資まで加えた手取概算額の上限は約1.91億円。
主な資金使途は、このようになっています。
| 資金使途 | 金額 |
|---|---|
| オフィス移転 | 約1.50億円 |
| 採用費・人件費 | 約0.21億円 |
| 広告宣伝費等 | 約0.20億円 |
IPO全体では13億円を超える株式が市場へ出ますが、その大部分は売出株なので、会社へ直接入る資金は比較的小さいです。
一番大きな使途もオフィス移転。もちろん、事業拡大に合わせたオフィス整備自体は不自然ではありません。
ただ、「今回のIPOで大量の成長資金を調達し、一気に事業を拡大します」というタイプではありません。
この資金使途を見ても、今回のIPOが「既存株主の売出し中心」であることが分かります。
親引け最大1億円は小さな需給支援
需給面には少しプラス材料もあります。主幹事のSBI証券に対し、株式会社クマヒラへ最大1億円相当を親引けするよう要請する予定です。
クマヒラは既存株主であり、RECEPTIONISTと業務提携に関する基本合意を締結している企業です。
想定吸収金額約13.8億円に対して最大1億円なので、これだけで需給が大きく変わるほどではありません。
それでも、事業関係を持つ既存株主へ一定額が配分される予定なのは、短期売買だけを目的とした需要よりは安定感があります。
ロックアップ|180日組と「90日・1.5倍解除組」が混在
ロックアップは、株主によって条件が分かれています。
創業者や一部の既存株主、新株予約権者などには、上場後180日間のロックアップが設定されています。
一方で、今回売出しに参加する一部のベンチャーキャピタルや事業会社などには、上場後90日間のロックアップが設定されています。
こちらは条件が少し緩く、公開価格の1.5倍以上で主幹事を通じて売却する場合は、90日を待たずに売却できる条項があります。
想定価格820円なら、820円 × 1.5 = 1,230円です。
そのため、初値や上場後の株価が1,230円を超えてくると、ロックアップ解除対象となる株主の売却を意識する投資家が増える可能性があります。
もちろん、1,230円に到達した瞬間に大量の株が一斉に市場へ出てくるという意味ではありません。
ただ、IPOではこうした「1.5倍解除」の価格帯が上値の節目として意識されることがあります。
RECEPTIONISTの場合も、「1,230円前後は初値や上場後の値動きを見るうえで一つの目安」として覚えておきたいところです。
RECEPTIONIST IPOの第一印象
ここまでの材料を整理します。
| 項目 | 評価 | 見方 |
|---|---|---|
| 成長性 | A- | ARR拡大、契約企業数・ARPAも増加 |
| 業績 | A | 黒字化済み。足元の利益率も高い |
| 収益モデル | A | ストック収益94%、月次解約率0.39% |
| テーマ性 | B+ | 受付DX・省人化・AI活用 |
| 需給 | B- | 吸収13.8億円だが売出比率約97% |
| 価格設定 | B+ | 想定時価総額約33億円 |
| ロックアップ | B | 180日組あり。一部は90日・1.5倍解除 |
| 潜在株式 | C+ | 新株予約権約12.5% |
| 初値期待 | B+ | 需給より業績と価格面を評価 |
会社の中身はかなり好きです。低い解約率、94%のストック収益、ARR約10.8億円、足元の高い利益率。
いつか黒字になりますという成長ストーリーではなく、すでに利益が出ています。
一方で、IPOとして見ると売出し比率約97%。
会社として魅力があることと、IPO条件がきれいであることは別です。
RECEPTIONISTは、その違いがかなり分かりやすく出ている案件です。
幹事証券|主幹事SBI、楽天証券・松井証券も参加
引受証券会社は次のとおりです。
| 証券会社 | 立場 |
|---|---|
| SBI証券 | 主幹事 |
| 大和証券 | 幹事 |
| SMBC日興証券 | 幹事 |
| 東海東京証券 | 幹事 |
| 岩井コスモ証券 | 幹事 |
| 丸三証券 | 幹事 |
| 松井証券 | 幹事 |
| 楽天証券 | 幹事 |
| JIA証券 | 幹事 |
| あかつき証券 | 幹事 |
| むさし証券 | 幹事 |
当選を狙うなら、まず主幹事のSBI証券が中心です。
今回の公募株そのものは50,000株しかありませんが、売出株数が多いため、10月21日に各社の具体的な引受株数が決まったら確認したいところです。
また、楽天証券と松井証券も今回の幹事に入っています。
IPOを継続して申し込むなら、案件ごとに使える証券会社をいくつか準備しておくことで、抽選へ参加できる機会を増やせます。
楽天証券はIPOだけでなく、新NISAや投資信託の積立にも使えるため、「IPOのためだけに作った口座」になりにくいのがメリットです。
▶ RECEPTIONIST(660A)IPOにも申し込める|松井証券の口座・IPOサービスを確認する松井証券も今回の幹事に入っているため、口座を持っている場合は取扱状況と申込期間を確認しておきたいところです。
ただし、今回のRECEPTIONISTだけを目的に口座を無制限に増やす必要はありません。
IPOは当選確率が低いため、NISAや通常の株式投資など普段の使い道も含めて、自分に合う証券会社を選ぶ方が使いやすいと思います。
想定価格820円は高い?安い?
RECEPTIONISTの想定価格は820円。上場時発行済株式数を約404.6万株として単純計算すると、想定時価総額は約33.2億円です。
2026年10月期第3四半期累計の1株当たり純利益は53.22円。820円をこの9カ月EPSで単純に割ると約15倍になります。
ただし、これは通期EPSではありません。さらに足元の法人税負担もかなり軽いため、「PER15倍だから割安」と決めつけるのは危険です。
それでも、「ARR約10.8億円」・「上場時時価総額約33億円」・「営業黒字」・「ストック収益94%」という組み合わせを見る限り、想定価格の段階から成長期待を極端に先取りしている印象はありません。
私はここを今回のプラス材料として見ています。
仮条件が820円から大きく上へ引き上げられれば、その分だけ初値の上昇余地は小さくなります。
逆に想定価格近辺に収まるなら、売出しの多さを考慮しても一定の妙味は残りそうです。
RECEPTIONIST(660A)の初値予想|中心は1,050~1,200円
仮条件決定前なので暫定ですが、現時点では次のレンジを想定します。
| シナリオ | 初値予想 | 見方 |
|---|---|---|
| 弱い地合い | 780~950円 | 売出し97%・既存株主の出口色が警戒される |
| 通常地合い | 1,050~1,200円 | 黒字SaaS、低解約率、価格設定を評価 |
| 強い地合い | 1,200~1,400円 | 小型時価総額と収益力へ買いが集まる |
私の中心予想は、「1,050~1,200円前後」です。想定価格820円に対して、約28~46%程度の上昇。
100株当選した場合の初値利益は、約2万3,000円~3万8,000円という計算になります。
今回強気に見ている理由は、単純な需給ではありません。
約13.8億円の吸収金額は軽すぎるわけではなく、売出し比率約97%も明確な弱点です。
それでも、「ストック収益94%」・「平均月次解約率0.39%」・「ARR約10.8億円」・「営業黒字」という数字があります。「赤字だけれど将来期待で買うグロースIPO」ではありません。
すでに利益を出しているSaaS企業が想定時価総額約33億円で上場するのであれば、一定の買い需要は期待できると見ています。
ただし、「1,230円」は意識したい水準です。想定価格820円の1.5倍で、一部株主のロックアップ解除条件と重なります。
強い需要があれば初値で超えても不思議ではありませんが、「1,230円を超えたらさらに上へ行きやすい」と単純に見るより、残存株への警戒も出やすい価格帯と考えています。
また、10月21日に決まる仮条件が大幅に引き上げられれば、この初値予想は再計算します。
独身おじさんの最終判断|B+評価、BBは参加
最後にまとめます。
| 項目 | 判断 |
|---|---|
| 会社 | 株式会社RECEPTIONIST(レセプショニスト) |
| 証券コード | 660A |
| 事業 | クラウド受付・会議室管理・日程調整等のSaaS |
| テーマ | 受付DX・省人化・業務効率化・AI |
| 想定価格 | 820円 |
| 必要資金 | 82,000円 |
| 公開規模 | 約13.8億円(OA込み) |
| 主幹事 | SBI証券 |
| 売出比率 | 約96.6% |
| ストック収益比率 | 94% |
| 平均月次解約率 | 0.39% |
| 中心初値予想 | 1,050~1,200円 |
| IPO評価 | B+ |
| 参加判断 | 参加 |
RECEPTIONIST(レセプショニスト・660A)は、かなり判断しがいのあるIPOです。
一番分かりやすい弱点は売出しの多さです。公募5万株に対して売出し141万6,200株。
公募+売出しの約96.6%が既存株主による売却となっており、IPOによる新規資金調達よりも、既存株主の持ち株売却という色がかなり強くなっています。ここだけを見れば、積極的に飛びつきたいIPOではありません。
ところが会社の数字は悪くありません。むしろかなり良いです。
ストック収益94%、ARR約10.79億円、平均月次解約率0.39%。2026年10月期第3四半期累計では売上高約8億円に対して営業利益約2.14億円を確保しています。
単に「受付をタブレットに置き換える会社」でもありません。
受付から会議室、日程調整、電話、イベントへサービスを広げ、将来的にはAIを利用したワークフロー自動化まで狙っています。
だから今回を一言でまとめるなら、「売出しはかなり気になる。でも、その売出しだけで切るには会社の数字が良すぎる」です。
想定価格820円なら、私はBBへ参加します。ただし、初値2倍を当然視する案件ではありません。
公開規模約13.8億円に加えて既存株主の売出しが多く、1.5倍となる1,230円以上では一部株主のロックアップ解除も意識されます。
狙うなら、「大化け期待」というより、「黒字SaaSとしての業績と比較的抑えられた時価総額を評価し、公開価格から一定の上乗せを狙うIPO」という距離感です。
10月21日に仮条件が出たら、価格設定と各証券会社の引受株数を確認して最終判断します。
FIREを目指す資産形成では、今回もIPOは補助戦略です。生活防衛資金や長期積立の資金を削る必要はありません。
当たればうれしい。外れれば次へ。今回もそのくらいの距離で参加します。
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※参考にした主な一次情報
・株式会社RECEPTIONIST「新株式発行並びに株式売出届出目論見書」(2026年10月) RECEPTIONIST
※本記事は2026年10月7日時点の公表情報をもとに作成しています。想定価格820円の段階での考察であり、10月21日に決定予定の仮条件、10月30日の公開価格、市場環境、各証券会社の引受株数等によって評価は変わる可能性があります。
※本文中の吸収金額、売出比率、想定時価総額、100株利益額などには、公表情報をもとにした単純計算を含みます。
※本文中の初値予想1,050~1,200円、IPO評価B+、BB参加という判断は筆者個人の考察であり、実際の初値や上場後の株価、投資成果を保証するものではありません。
※本記事は特定の金融商品、IPOへの申込み、株式購入または売買タイミングを推奨するものではありません。IPO投資には公募割れ、価格変動、流動性低下、上場後の株価下落等のリスクがあります。最新の目論見書、訂正目論見書、仮条件、公開価格および各証券会社の取扱条件をご確認のうえ、ご自身の判断で投資してください。



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