かがやきホールディングス(624A)IPOは買い?|中小企業コンサル・士業連携・安定売上80%の業績と初値予想を独身おじさんが検証 / FIRE計画 迷走IPOルート30日目

中小企業の経営支援、会計・財務支援、人事・労務支援、事業承継支援、M&A支援、DX推進支援のパネルを前に、かがやきホールディングス(624A)のIPOを真剣に考えるメガネおじさんを描いた、青基調の実写風アイキャッチ画像 IPO日記

独身おじさんのIPO日記、今回検討するのは「かがやきホールディングス株式会社(624A)」です。

上場市場は、「名証ネクスト市場」。会社名だけでは何をしている企業なのか少し分かりにくいですが、中身を見ると主な顧客は中堅・中小企業です。
経営コンサルティング。BPO・DX支援。M&A支援。不動産・リスクマネジメント。地方自治体向けコンサルティング。そして税務・会計、人事・労務などのプロフェッショナル人材派遣。
これらをまとめて提供する、「中堅・中小企業の経営支援会社」と考えると分かりやすいです。
目論見書では、中堅・中小企業等が抱える経営課題に対し、豊富なサービスメニューをワンストップで提供することを特徴として掲げています。

そして、このIPOでまず目につくのが規模です。
想定発行価格は700円。公募14万株、売出6万株、OA3万株なので、公開株数は最大でも23万株。
想定価格ベースの吸収金額は、約1.61億円しかありません。
上場時の想定時価総額も、約8.9億円。かなり小さいIPOです。

一方、事業を見ると、2025年6月期の連結売上高は約20.1億円、経常利益約2.75億円、純利益約1.69億円。
さらに売上の80%が「安定的・長期的売上」です。

数字だけ見ると、「超小型 + 黒字 + 低いバリュエーション+ストック型収益」という、初値には面白そうな条件が並びます。

ただし弱点もあります。名証ネクスト市場という流動性。派手さのない事業。特定の士業法人との取引依存。ストックオプションによる潜在株式。さらに2026年3月までの第3四半期累計を見る限り、業績が急加速しているわけでもありません。

つまり今回のIPOは、「超小型という強烈な需給メリットを、地味な事業と名証ネクストという弱点がどこまで相殺するか」を見る案件です。

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かがやきホールディングス(624A)IPOの結論

現時点では、「参加」で考えます。

判断項目評価
申込判断参加
期待値B+前後
初値妙味中~やや高
公募割れリスク低め
事業の分かりやすさ○ 中小企業向け総合支援
業績黒字・安定型
テーマ性中小企業支援、事業承継、M&A、BPO・DX、人手不足
公開規模約1.61億円で非常に小さい
想定時価総額約8.9億円
最大のプラス材料超小型+低い評価+安定的・長期的売上80%
最大の注意点名証ネクスト・取引先依存・ストックオプション

参加判断にした最大の理由は、「需給がかなり軽い」ことです。
IPOで公開される株はOA込みでも23万株。想定価格700円なら約1.61億円しかありません。
さらに上場時の発行済株式数は、公募14万株を加えて約127万7,700株。公開比率は約18%です。
株数が少ないうえ、創業者側の持分には180日のロックアップも付いています。

初値形成という一点ではかなり有利です。
一方、「事業が話題になって買いが殺到するIPO」とは考えていません。
したがって、「人気テーマで上がるというより、供給される株が少なすぎることで初値が押し上げられる可能性」を評価します。

かがやきホールディングスIPOの初値予想

想定発行価格は700円。公開規模、想定時価総額、業績、名証ネクスト市場、ロックアップなどを踏まえると、現時点では次のような初値レンジを想定します。

地合い初値予想見方
弱い地合い650円~750円名証ネクストの買い手の少なさが意識される
通常地合い900円~1,100円超小型需給と割安感が評価される
強い地合い1,150円~1,400円公開株不足から買いが集中する

中心予想は、「950円~1,100円前後」です。
想定価格700円に対して、おおむね35~55%程度の上昇を中心に見ます。

かなり強めに見ている理由は、事業テーマではありません。「吸収金額約1.6億円、時価総額約9億円というサイズそのもの」です。

一方で、地方市場のIPOなので、単純に「小さいから2倍」と考えるのも危険です。
名証ネクストは東証市場に比べて売買参加者が限られやすく、上場後の流動性も初値判断では気になります。

そのため、需給は強い。でも市場そのものは強くない」。この両方を見て、1,000円前後を中心に置いています。

かがやきホールディングスってどんな会社?

かがやきホールディングスは、中堅・中小企業等の経営課題を幅広く支援する企業グループです。
純粋持株会社であるかがやきホールディングスと、連結子会社6社で構成されています。
事業は大きく、「コンサルティング事業」と「人材派遣事業」の2つです。

コンサルティング事業では、経営計画・改善計画の策定や経営顧問、事業承継、M&Aデューデリジェンス、補助金コンサルティング、BPO・DX、M&Aアドバイザリー、不動産、リスクマネジメント、地方自治体向け公会計支援などを提供しています。
人材派遣事業では、税務会計、人事・労務などの専門知識を持つ人材を士業法人へ派遣しています。

つまり、税理士事務所だけ、M&Aだけ、DXだけではなく、「中小企業が困りそうなことをまとめて面倒を見る」会社です。

売上の80%が「安定的・長期的」

この会社で特に評価したいのが、「売上の質」です。
2025年6月期では、「安定的・長期的売上が全体の80.0%」を占めています。

会社は売上を、顧問契約等に基づいて継続が見込まれる「安定的・長期的売上」と、業務委託等によって単発で発生する「単発的・短期的売上」に分けています。
安定型には、経営顧問、BPO、リスクマネジメント、公会計・財務書類作成支援、会計・経理、人事・労務等の人材派遣などが含まれます。

IPO企業というと、「今後市場が伸びれば売上も伸びます」という将来期待型も多いですが、この会社はむしろ、「既存顧客から継続的に売上を得ること」を強みにしています。
派手さはありませんが、黒字を維持するうえでは悪くありません。

中小企業の課題をクロスセルで取り込む

成長戦略も分かりやすいです。「既存サービスの収益拡大」、「M&A」、「アソシエーション」の3本柱を掲げています。

例えば、税務だけを利用している企業にBPOを提案する。不動産売却を支援した企業に司法書士サービスをつなぐ。記帳代行だけの企業に労務手続を提案する。
こうした形で、「1社の顧客から複数の仕事を受けるクロスセル」を進めます。

また2026年4月末時点で、9行の地域金融機関とビジネスマッチング契約を結んでいます。
中小企業の経営者と日常的に接点のある、税理士。社労士。地方銀行。こうしたルートから課題を拾い、別サービスにつなげる。地味だけど、かなり現実的な営業モデルです。

M&Aでサービスを増やしてきた会社

会社の成長にはM&Aもかなり使われています。
経理バンク、不動産・リスクマネジメント、パブリックコンサルティング、M&A支援、社会保険労務士関連など、2018年以降に複数のM&Aや事業譲受を行い、サービス範囲を拡大してきました。

今後も、既存サービスの事業領域拡大、新しいサービスの取得を目的にM&Aを活用する方針です。
この会社の場合、「M&Aそのものを売るだけでなく、自社もM&Aでワンストップ化してきた」というのが面白いところです。

かがやきホールディングス(624A)IPOの基本情報

項目内容
会社名かがやきホールディングス株式会社
証券コード624A
上場市場名証ネクスト
上場日2026年9月18日
仮条件決定日2026年8月31日
ブックビルディング期間2026年9月2日~9月8日
発行価格決定日2026年9月9日
購入申込期間2026年9月10日~9月15日
申込単位100株
想定発行価格700円
想定必要資金7万円
主幹事東海東京証券

購入申込期間や上場日は目論見書の日程を使用しています。
100株なら必要資金は、7万円。金額面でもかなり参加しやすいIPOです。

公募・売出・吸収金額|約1.61億円の超小型

公開株を整理します。

区分株数想定価格700円ベース
公募140,000株約0.98億円
売出60,000株約0.42億円
オーバーアロットメント30,000株約0.21億円
合計230,000株約1.61億円

公募株の方が売出株より多いのも悪くありません。
売出6万株は、創業者で代表取締役社長の稲垣靖氏によるものです。
上場前の発行済株式数は113万7,700株。公募14万株を加えると、上場時の発行済株式数は約127万7,700株になります。

したがって、OA込み公開株23万株の公開比率は、「約18.0%」。これも軽いです。
さらに公募14万株のうち最大2万株について、従業員持株会への親引けも予定されています。
実際に市場へ短期で出回る株は、かなり限られる可能性があります。

想定時価総額は約8.9億円

想定価格700円、上場時株式数約127万7,700株で計算すると、想定時価総額は、「約8.9億円」です。かなり小さい。
2025年6月期の親会社株主に帰属する純利益は約1.69億円でした。目論見書記載の1株利益148.47円だけで計算するとPERは約4.7倍です。
ただしこれはIPO前の株式数を基準にしたEPSです。公募後の株式数まで反映して単純計算すると、1株利益は約132円となり、「PERは約5.3倍」。それでもかなり低い水準です。

もちろん、「PER5倍だから絶対割安」ではありません。
名証ネクスト銘柄であることや、会社規模、流動性、特定取引先への依存なども織り込む必要があります。
それでも、「想定価格700円が初値を押し下げるほど高い価格設定には見えない」というのが私の判断です。

業績|2025年は増収増益、2026年は安定推移

連結業績です。

決算期売上高経常利益純利益
2024年6月期約17.8億円約1.73億円約0.97億円
2025年6月期約20.1億円約2.75億円約1.69億円
2026年6月期3Q累計約15.1億円約1.79億円約1.04億円

2025年6月期は、売上高が前年比約12.9%増。経常利益も大きく増加しています。
2026年6月期第3四半期累計では、売上高15.14億円、営業利益1.86億円、経常利益1.79億円、純利益1.04億円です。9か月時点なので、売上は前年通期の約75%まで来ています。

一方、利益は前年通期の6割台。現時点で、「利益が急加速しているIPO」とは言いにくいです。
ただ、安定的・長期的売上が80%を占める事業構造なので、爆発的成長よりも継続収益を積み重ねるタイプとして見る方が合っています。

主幹事・幹事証券

主幹事は、東海東京証券です。引受証券会社は以下のとおりです。

区分証券会社
主幹事東海東京証券
幹事証券SBI証券
幹事証券Jトラストグローバル証券
幹事証券あかつき証券

今回はかなり幹事数が少ないです。主幹事が東海東京証券なので、当選を狙うならここが中心です。

公募資金は人材採用・育成へ

今回の公募による差引手取概算額は約8,516万円。OAに伴う第三者割当増資まで実施された場合には、手取総額は最大約1億448万円となります。
この資金は、人的資本投資へ充当する予定です。具体的には、人材採用費、新規採用者・既存従業員の人件費、専門性やマネジメント能力を高める研修費などです。

この会社の商品は、結局のところ、「専門知識を持った人そのもの」です。
設備工場を作る会社ではないので、調達資金を人材採用・教育へ回すのは事業内容とかなり整合しています。

創業者側の持株比率はかなり高い

上場前の株主構成を見ると、代表取締役社長の稲垣靖氏が43.22%。
稲垣氏が支配する株式会社稲垣も43.22%。両者で86%を超えています。
会社のリスク情報では、稲垣氏と同氏が議決権の過半数を所有する会社を合わせ、本書提出時点で発行済株式総数の「96.7%」を保有するとしています。
今回、稲垣氏は6万株を売り出しますが、公募を含めても創業者側が大株主である状態は続きます。

初値需給としては、「市場へ出る株が少ない」というメリットがあります。
一方、ガバナンス面では、「特定株主の影響力が非常に大きい会社」でもあります。
これは両面で見ておきたいです。

ロックアップは180日・価格解除条件なし

ロックアップはかなりしっかりしています。
稲垣靖氏、株式会社稲垣、日本M&Aセンター、主要な新株予約権者などについて、上場後180日のロックアップが設定されています。
目論見書上、公開価格1.5倍で解除といった価格条件はありません。これは初値にはかなりプラスです。

上場直後に株価が上がったからといって、大株主の残存株が一気に市場へ出る構造ではありません。
超小型公開規模と合わせて、需給面では今回かなり強い材料だと思います。

ストックオプション11.8%は少し多い

一方、潜在株式には注意が必要です。本書提出日時点で、ストックオプションによる新株予約権は、13万3,900株相当あります。
現在の発行済株式113万7,700株に対して、「11.8%」に相当します。これはそれなりに大きいです。

すぐに全部行使されるわけではありませんが、中長期的には株式価値の希薄化要因になります。
初値だけを見るなら大株主ロックアップの方が効きますが、上場後まで保有する場合にはストックオプションも確認したいところです。

最大の注意点|かがやき税理士法人への依存

事業面で一番気になったのはここです。「かがやきアソシエイツ」と呼ばれる税理士法人、社会保険労務士法人、司法書士法人、行政書士法人は、名前こそ「かがやき」ですが、「かがやきホールディングスの子会社ではなく、資本関係もありません」。それでも事業上はかなり密接です。

2025年6月期では、かがやき税理士法人向け売上だけで、連結売上高の46.3%を占めています。
さらに、かがやきアソシエイツ向けでは、人材派遣取引が売上の42.0%、管理業務5.1%、コンサルティング2.6%などとなっています。これはかなり大きい。

安定的・長期的売上80%という強みの裏側には、「特定の士業法人グループとの継続取引が大きい」という構造があります。

現在は強固な関係があるため安定収入になります。ただし将来、相手側の経営方針が変わるなどして取引が縮小すれば、業績への影響も大きくなります。
これを踏まえて、「安定売上80%だけを見て、盤石とは判断しない」ことにします。

かがやきホールディングスIPOのプラス材料

プラス材料内容
超小型IPO吸収金額約1.61億円
小さい時価総額想定約8.9億円
公開比率が低い約18%
価格面公募後ベースPERでも約5倍台
安定収益安定的・長期的売上80%
黒字企業2025年純利益約1.69億円
ロックアップ180日・価格解除条件なし
事業テーマ中小企業支援、人手不足、事業承継、M&A、BPO・DX
資金使途人材採用・育成で本業との整合性が高い


かがやきホールディングスIPOのマイナス材料・注意点

マイナス材料・注意点内容
上場市場名証ネクストで流動性に注意
テーマ性初値人気を集めやすい派手な事業ではない
取引先依存かがやき税理士法人向け売上46.3%
創業者支配創業者側の持株比率が非常に高い
ストックオプション発行済株式の11.8%相当
2026年業績3Q時点では利益成長が突出して強いわけではない
有利子負債2025年6月期約4.93億円、総資産比42.2%
無配配当開始時期は未定

有利子負債は2024年6月期の約6.74億円から2025年6月期には約4.93億円へ減少していますが、総資産に対する比率は42.2%あります。
また会社は株主還元を重要課題としていますが、現時点で配当実施時期は未定で、直近も無配です。

公募割れリスクは「低め」

公募割れリスクは、「低め」と見ます。

公募割れリスクを下げる材料公募割れリスクを上げる材料
吸収金額約1.61億円名証ネクスト上場
想定時価総額約8.9億円テーマ人気は弱い
公開比率約18%特定取引先への依存
低PERストックオプション11.8%
黒字企業2026年利益進捗はやや弱め
180日ロックアップ創業者側への株式集中
価格解除条件なし流動性の低さが逆風になる可能性

このIPOで公募割れを避ける最大の武器は、「とにかく小さいこと」です。
想定価格700円なら、OA込みでも市場が吸収する金額は約1.6億円。
これなら多少事業人気が弱くても、株不足によって初値が支えられる可能性があります。

一方で、名証ネクストでは、「買いたい人も少ない」という可能性を忘れてはいけません。
そのため「超小型だから絶対上がる」とまでは言わず、弱い地合いでは公募価格前後も想定します。

独身おじさんの最終判断

項目判断
事業内容中堅・中小企業向け総合コンサル・人材派遣
テーマ性中小企業、人手不足、M&A、事業承継、BPO・DX
売上の安定性安定的・長期的売上80%
2025年売上高約20.1億円
2025年純利益約1.69億円
想定価格700円
想定時価総額約8.9億円
公開規模OA込み約1.61億円
公開比率約18%
ロックアップ180日・価格解除なし
初値予想中心950円~1,100円前後
公募割れリスク低め
参加方針参加

かがやきホールディングス(624A)は、派手なIPOではありません。
中小企業の、経営、経理、人材、事業承継、M&A、DXといった、かなり現実的な困りごとを支援する会社です。

そして売上の80%は継続性の高いサービス。黒字。想定PERは5倍台。想定時価総額は約9億円。吸収金額は約1.6億円。180日ロックアップ。価格解除条件なし。初値という意味では、かなり需給が軽い。
その一方で、名証ネクスト、取引先依存、ストックオプション、地味なテーマという弱点もあります。

今回を一言でまとめるなら、「派手さはない。でも超小型・低PER・安定収益で初値需給は面白い」です。

私は参加します。主幹事の東海東京証券を中心に、SBI証券など申し込める証券会社から淡々と参加。
当たれば、「小さいIPOだけにちょっと楽しみに上場日を待つ」イメージです。

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※本記事は2026年8月18日時点の公開情報および、かがやきホールディングス株式会社の2026年8月付「新株式発行並びに株式売出届出目論見書」をもとに作成しており、想定発行価格段階での評価を含みます。発行価格、売出価格、公開株数、IPO市場の状況等によって内容や判断は変わる可能性があります。
※本記事の時価総額、吸収金額、公開比率、PER相当値、初値レンジ等には、公開情報をもとにした筆者による試算・予想が含まれます。将来の株価や初値を保証するものではありません。
※本記事は特定の金融商品、IPOへの申込、株式購入または売買タイミングを推奨するものではありません。IPO投資には公募割れ、価格変動、流動性低下、上場後の急落等のリスクがあります。最新の目論見書、訂正目論見書、仮条件、公開価格、各証券会社の取扱条件等をご確認のうえ、ご自身の判断で行ってください。

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