FIREを考え始めると、どうしてもお金の話が中心になります。
生活費はいくら必要か。新NISAをどこまで積み立てるか。国民健康保険はいくらになるか。
このあたりは、独身でFIREを目指す人にとって避けて通れないテーマです。
ただ、もう一つ考えたいことがあります。それが、「ペット」です。
- 犬や猫と暮らしながらFIREはできるのか
- FIRE後にペットを飼うのはありなのか
- 独身でペットを飼うと老後は安心なのか
- それとも、自由が減ってしまうのか
これは、意外と大きなテーマです。
ペットは、孤独を和らげてくれる存在です。
仕事から帰ったときに迎えてくれる。誰とも話さない休日でも、そこに生き物の気配がある。
散歩に出る理由になる。生活リズムを整えてくれる。お金だけでは埋まらない日常の温度をくれる。
40代独身おじさんにとって、これはかなり大きいです。
FIRE後は、会社との接点が減ります。同僚との雑談も減ります。
平日の予定も自分で作らないといけません。自由は増えますが、生活の空白も増えます。
その空白を、ペットが埋めてくれる可能性はあります。
ただし、ここで冷静にならないといけません。ペットは、孤独対策グッズではありません。
生活のアクセサリーでもありません。FIRE後の暇つぶしでもありません。命です。
そして、命と暮らすということは、お金・時間・住まい・移動・健康・責任を引き受けるということです。
FIREは「自由を増やすための選択」です。
一方で、ペットは「自由の使い道を固定する存在」でもあります。
この二つは、相性がいい部分もあります。でも、相性が悪い部分もあります。
今回は、ペットがいてもFIREはできるのか、犬猫の飼育費、医療費、ペット保険、旅行制限、ペット可賃貸、独身が倒れたときの備えまで、40代独身おじさんのFIRE目線で整理してみます。
なお、本記事はペットの飼育、医療、保険、住まいに関する一般的な考え方を整理するものです。個別の健康状態や契約条件については、獣医師、不動産会社、保険会社などの専門家に確認してください。
- 結論|ペットがいてもFIREはできる。ただし、自由の形が変わる
- ペットはFIRE後の孤独対策になる
- ペットの飼育費はFIRE生活費に必ず入れる
- ペット保険は必要か
- ペットがいると旅行の自由は減る
- ペット可賃貸はFIRE後の住まい問題を難しくする
- 独身が倒れたとき、ペットを誰が見るのか
- FIRE後に初めてペットを飼うなら年齢差に注意する
- 犬と猫ではFIRE生活への影響が違う
- ペットがいるFIREに向いている人・向いていない人
- FIRE計画に入れるべきペット予算
- ペットはFIRE後の自由を減らすが、人生の満足度を上げる可能性もある
- まとめ|ペットがいてもFIREはできる。ただし“自由の種類”を選ぶことになる
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結論|ペットがいてもFIREはできる。ただし、自由の形が変わる
最初に結論から言います。ペットがいてもFIREはできます。
ただし、ペットがいないFIREと同じ感覚では考えない方がいいです。
なぜなら、ペットがいるFIREでは、単純な生活費だけでなく、「自由の中身が変わる」からです。
- 旅行に行きにくくなる
- 長時間の外出がしにくくなる
- 住める物件が限られる
- 医療費が読みにくくなる
- ペット保険をどうするか迷う
- 自分が倒れたときの預け先を考える必要がある
- 最後まで看取る覚悟が必要になる
一方で、得られるものもあります。
- 生活リズムが整う
- 散歩や世話で体を動かす
- 孤独感が減る
- 会話のない生活に温度が生まれる
- 「今日も起きる理由」ができる
- FIRE後の空白を埋めてくれる
つまり、ペットはFIREの敵でも味方でもありません。
ペットは、FIRE後の自由を“何に使うか”を決める存在
ここを理解していれば、ペットがいてもFIREは十分可能です。
ただし、飼育費や医療費を甘く見たり、「寂しいから飼う」だけで決めたりすると、後からしんどくなります。
| 視点 | ペットがいるFIREで変わること |
|---|---|
| お金 | フード代、トイレ用品、医療費、保険料、介護費が必要になる |
| 時間 | 散歩、世話、通院、看取りの時間が必要になる |
| 住まい | ペット可賃貸、原状回復、近隣トラブルへの配慮が必要になる |
| 移動 | 旅行、帰省、長期滞在の自由度が下がる |
| 孤独対策 | 生活に温度が生まれ、会話ゼロの日を減らしやすい |
| 責任 | 自分が倒れたとき、ペットをどうするか考える必要がある |
FIREに必要なのは、ただお金を貯めることではありません。
自分がどんな生活をしたいのかを、できるだけ具体的に考えることです。
ペットと暮らすFIREを選ぶなら、「自由にどこへでも行けるFIRE」ではなく、「帰る場所と世話する相手がいるFIRE」になります。
これは不自由でもあります。でも、人によっては、それこそが幸せかもしれません。
ペットはFIRE後の孤独対策になる
独身FIREを考えるとき、孤独の問題は避けられません。
会社を辞めると、毎日の会話は減ります。出社すれば、好き嫌いは別として人がいます。
メールもあります。会議もあります。雑談もあります。面倒な上司もいます。
働いている間は、強制的に社会と接続されています。
でも、FIRE後は違います。自分から外に出ないと、人との接点は減ります。
友人が多い人ならいいかもしれません。
地域活動が得意な人なら問題ないかもしれません。
趣味の仲間がいる人なら、むしろ楽しいかもしれません。
しかし、40代独身おじさんの中には、そこまで社交的ではない人も多いはずです。
少なくとも私は、毎日予定がびっしり入っているようなFIRE生活は、ちょっと想像するだけで疲れます。
そんなとき、ペットは大きな存在になります。
犬がいれば散歩に行く理由ができます。猫がいれば家に帰る理由ができます。
ごはんをあげる。水を替える。トイレを掃除する。体調を見る。名前を呼ぶ。
それだけで、生活にリズムが生まれます。
FIRE後に怖いのは、「何もしなくても一日が終わること」です。
ペットがいると、少なくとも完全な無音にはなりません。
| FIRE後に起きやすいこと | ペットが与える影響 |
|---|---|
| 生活リズムが崩れる | ごはん・散歩・世話で一定のリズムができる |
| 会話が減る | 話しかける対象ができる |
| 外出が減る | 犬なら散歩のきっかけになる |
| 孤独感が強まる | 家の中に生き物の気配がある |
| 昼夜逆転しやすい | 世話の時間が生活の軸になる |
特に犬は、散歩があるので外に出やすいです。
毎日同じ時間に散歩するだけでも、季節の変化に気づきます。
近所の人と軽く挨拶することもあります。歩くことで体力維持にもなります。
猫の場合は、外出のきっかけにはなりにくいかもしれません。
でも、家で過ごす時間が長いFIRE後には、かなり相性がいい面もあります。
家にいる時間が長い。静かに過ごしたい。散歩の義務までは負いたくない。でも、誰かの気配はほしい。
そういう人には、猫との暮らしが合う可能性もあります。
もちろん、犬にも猫にも個体差があります。
犬だから必ず社交的になるわけではありません。猫だから楽というわけでもありません。
高齢になれば、介護が必要になることもあります。
それでも、ペットがFIRE後の孤独対策になる可能性は十分あります。ただし、ここで一つ注意です。
孤独を埋めるためだけにペットを飼うのは危険
寂しいから飼う。暇だから飼う。FIRE後にやることがないから飼う。
この動機だけだと、後から現実の負担に驚く可能性があります。
ペットは、自分の孤独を解決する道具ではありません。
「一緒に生きる相手」、この感覚を持てるかどうかが、かなり大事です。
ペットの飼育費はFIRE生活費に必ず入れる
ペットとFIREを考えるなら、まずお金です。ペットの飼育費は、思った以上に継続的にかかります。
フード代。トイレ用品。シャンプー。ワクチン。健康診断。フィラリアやノミ・ダニ対策。
通院費。ペット保険。ベッド。おもちゃ。空調代。ペットホテル。介護用品。
一つひとつは小さく見えても、毎月・毎年積み上がります。
FIRE後の生活費を計算するときに、ペット費を「なんとなく月1万円くらい」で済ませるのは危険です。
犬か猫か。小型犬か大型犬か。若いか高齢か。持病があるか。ペット保険に入るか。トリミングが必要か。賃貸か持ち家か。これで大きく変わります。
| 費用項目 | 内容 | FIRE目線の注意点 |
|---|---|---|
| フード代 | 毎日のごはん、おやつ | 高齢・アレルギー対応で上がることがある |
| 日用品 | トイレ砂、シーツ、掃除用品 | 固定費として毎月かかる |
| 予防医療 | ワクチン、健康診断、予防薬など | 節約しすぎると後で大きな負担になることがある |
| 通院・治療費 | 病気、ケガ、検査、手術など | 突発的に大きくなりやすい |
| 保険料 | ペット保険 | 安心材料だが、掛け捨て負担もある |
| トリミング | 犬種によって必要 | 毎月の固定費になりやすい |
| 冷暖房費 | 夏冬の室温管理 | 人間より空調を切りにくい |
| 預け先費用 | ペットホテル、シッター | 旅行・入院・帰省時に必要 |
| 介護費 | 高齢期の通院・薬・介護用品 | FIRE後半に重くなる可能性がある |
FIRE計画で怖いのは、毎月の生活費よりも、読めない支出です。
「ペットの医療費は、まさに読みにくい支出」です。
健康な時期はあまりかからない。でも、高齢になると一気に増えることがあります。
ここを甘く見ると、FIRE後の予備費が薄くなります。
FIRE生活費を考えるなら、ペット費は「毎月の固定費」と「突発医療費」に分けて考えた方がいいです。
| 区分 | 考え方 |
|---|---|
| 毎月のペット費 | フード、トイレ用品、保険、トリミングなどを生活費に入れる |
| 年間のペット費 | ワクチン、健康診断、予防薬などを年単位で見込む |
| 突発医療費 | 手術、入院、検査に備えて別枠で予備費を持つ |
| 高齢期費用 | 介護、通院頻度増、薬代を想定する |
ペットがいるFIREでは、生活防衛資金も少し厚めにした方が安心です。
人間だけなら「自分が我慢すればいい」で済む場面があります。でも、ペットの医療費はそうはいきません。
体調が悪そうなら病院に連れて行く。検査が必要なら受ける。薬が必要なら続ける。
そこにお金を出せる余力がないと、精神的にかなり苦しくなります。
ペット保険は必要か
ペットと暮らすと、「ペット保険」をどうするかも悩みます。
ペット保険は、病気やケガの治療費に備える保険です。
人間には公的医療保険がありますが、ペット医療は基本的に「自由診療」です。
そのため、検査や手術になると負担が大きくなることがあります。
ペット保険に入っていれば、一定割合が補償される場合があります。ただし、保険料は毎月かかります。
年齢が上がると保険料が上がることもあります。補償対象外の病気や条件もあります。免責や上限もあります。つまり、ペット保険は万能ではありません。
| ペット保険に入るメリット | ペット保険の注意点 |
|---|---|
| 高額治療への心理的ハードルが下がる | 毎月の保険料が固定費になる |
| 急な通院・手術に備えやすい | 補償対象外や上限がある |
| 治療の選択肢を持ちやすい | 高齢になると条件が変わることがある |
| 貯金を一気に崩さずに済む可能性がある | 全額戻るわけではない |
FIRE目線では、ペット保険は「入る・入らない」だけでなく、どちらの方が自分のメンタルに合うかで考えたいです。
- 毎月の保険料を払ってでも、高額治療の不安を減らしたい人
- 保険料を払うより、ペット医療費用の現金を別に積み立てたい人
- 若いうちは保険、高齢期は貯蓄で対応したい人
- 逆に、持病や年齢によって加入が難しい人
いろいろあります。大事なのは、何も考えないまま「何とかなる」と思わないことです。
FIRE後は、会社員時代より収入の安定感が下がる可能性があります。
その中でペット医療費が発生すると、家計にもメンタルにも影響します。
ペット保険に入るかどうかは別として、ペット医療費専用の予備費は用意しておきたいところです。
ペット保険は、入れば安心という単純なものではありません。
保険料を払う安心と、現金で備える安心。どちらが自分に合うかを考える必要があります。
ペットがいると旅行の自由は減る
FIRE後にやりたいこととして、旅行を挙げる人は多いです。
平日に安く旅行したい。混雑を避けて温泉に行きたい。長期滞在してみたい。気が向いたらふらっと出かけたい。海外に数週間行ってみたい。
FIREの魅力の一つは、時間の自由です。でも、ペットがいると、この自由はかなり変わります。
犬や猫を置いて、何日も家を空けるわけにはいきません。
ペットホテルに預ける。ペットシッターを頼む。家族や知人にお願いする。ペット同伴可の宿を探す。旅行そのものを控える。こうした対応が必要になります。
| 旅行スタイル | ペットがいる場合の現実 |
|---|---|
| 日帰り旅行 | 比較的しやすいが、長時間外出は注意 |
| 1泊旅行 | 預け先や留守番環境の確認が必要 |
| 数泊の旅行 | ペットホテル・シッター費用が増える |
| 長期旅行 | かなりハードルが上がる |
| 海外旅行 | 預け先、体調、費用面で負担が大きい |
| 車中泊・移住体験 | ペットの性格や環境適応次第 |
もちろん、ペット同伴で旅行する人もいます。
ペット可の宿もあります。ドッグラン付きの施設もあります。車で一緒に出かける生活も楽しそうです。
ただし、それは「自由にどこへでも行く」というより、「ペットと行ける場所を選ぶ自由」です。
ここを間違えると、FIRE後に不満が出ます。旅行好きの人ほど、ペットを飼う前に考えた方がいいです。
- 自分は旅行の自由をどれくらい重視するのか
- ペットと一緒に行ける範囲で満足できるのか
- 長期旅行を諦めても後悔しないのか
- 預け先を確保できるのか
これを考えずに飼うと、後で「行きたいけど行けない」が積み上がります。
FIREは自由を増やすためのものです。
でも、ペットがいると、自由は「移動する自由」から「一緒に暮らす自由」に変わります。
どちらを選びたいのか。ここが大事です。
ペット可賃貸はFIRE後の住まい問題を難しくする
独身FIREで見落としがちなのが、「住まい」です。
会社員のうちは、賃貸審査でも会社員の信用があります。
収入証明も出せます。勤務先も書けます。クレジットカードも作りやすいです。
でも、FIRE後は無職扱いになることがあります。
資産があっても、定期収入がないと賃貸審査で不利になる場合があります。
そこにペット可条件が加わると、さらに選択肢が狭くなります。
ペット可物件は、一般物件より数が少ないです。
家賃が高めになることもあります。敷金が増えることもあります。
原状回復費が高くなる可能性もあります。頭数、種類、サイズに制限があることもあります。
| 住まいの課題 | ペットがいる場合の影響 |
|---|---|
| 賃貸審査 | 無職扱いに加えて、ペット可条件で選択肢が減る |
| 家賃 | ペット可物件は高めになることがある |
| 初期費用 | 敷金追加、クリーニング費用などが増える場合がある |
| 原状回復 | 傷、におい、床の劣化に注意が必要 |
| 近隣トラブル | 鳴き声、足音、においへの配慮が必要 |
| 引越し | ペット可物件探しが難航しやすい |
持ち家なら少し事情は変わります。ただし、マンションの場合は管理規約があります。
ペット可でも、サイズや頭数に制限があることがあります。鳴き声や共用部のルールもあります。
賃貸でも持ち家でも、ペットと暮らすなら住まいの制約は必ずあります。
FIRE後に身軽に引っ越したい。地方移住したい。ホテル暮らしをしたい。短期賃貸を転々としたい。海外滞在もしてみたい。こういう自由を重視するなら、ペットはかなり大きな制約になります。
逆に、「住む場所をある程度固定したい人には相性がいい」かもしれません。
ペットがいることで、生活の拠点ができます。
FIRE後にふらふらしすぎず、落ち着いた生活を作りやすいとも言えます。
独身が倒れたとき、ペットを誰が見るのか
ここが一番重い話です。独身でペットを飼うなら、自分が倒れたときのことを考える必要があります。
急病で入院したらどうするのか。事故に遭ったらどうするのか。
長期入院になったら誰が世話をするのか。自分が先に亡くなったら、ペットはどうなるのか。
考えたくない話です。でも、独身でペットを飼うなら避けられません。
家族が近くにいれば頼れるかもしれません。
友人にお願いできる人もいるかもしれません。
ペットシッターや預かりサービスを使う方法もあります。
保護団体や終生預かりの仕組みを調べる人もいるかもしれません。
ただ、何も決めていない状態が一番危険です。
| 起こり得る事態 | 事前に考えたい備え |
|---|---|
| 急な入院 | 一時預かり先、ペットシッター、鍵の管理 |
| 長期療養 | 親族・友人・施設・預かり費用の確認 |
| 災害 | 同行避難、フード備蓄、キャリー準備 |
| 自分の死亡 | 引き取り先、死後事務、費用の残し方 |
| 認知機能の低下 | 世話が難しくなった場合の相談先 |
FIRE後は会社との接点が減ります。
毎日出社していれば、無断欠勤で異変に気づかれるかもしれません。
でも、FIRE後に一人暮らしをしていると、異変に気づかれにくくなります。
ペットがいる場合、自分だけの問題ではなくなります。
だから、ペットを飼うなら、緊急連絡先や見守りの仕組みもセットで考えたいです。
これは少し面倒です。でも、ペットと暮らす独身FIREには欠かせない現実です。
FIRE後に初めてペットを飼うなら年齢差に注意する
FIRE後にペットを飼いたい人もいると思います。
会社を辞めたら時間ができる。家にいる時間が増える。散歩もできる。世話もできる。寂しさも減る。一見、かなり相性が良さそうです。
ただし、FIRE後に初めてペットを飼うなら、「自分の年齢とペットの寿命を考える」必要があります。
犬や猫は長生きします。若いペットを迎えれば、10年以上、場合によってはもっと長く一緒に暮らすことになります。
自分が50代で迎えたら、ペットが高齢になる頃には自分も60代です。
自分が60代で迎えたら、看取りの頃には70代になるかもしれません。
これは悪いことではありません。ただ、体力・収入・住まい・医療費・自分の健康状態まで考えた方がいいです。
| 迎えるタイミング | 考えたいこと |
|---|---|
| 40代で迎える | FIRE前後を一緒に過ごせるが、仕事中の世話が課題 |
| 50代で迎える | 時間は取りやすいが、看取り時期の自分の年齢も考える |
| 60代以降で迎える | 若い犬猫だけでなく、成猫・シニア・預かりも選択肢になる |
| FIRE直後に迎える | 生活が落ち着いてからでも遅くない |
FIRE直後は、意外と生活が不安定かもしれません。
会社を辞めた解放感。収入がなくなる不安。生活リズムの変化。人間関係の変化。税金や国保の手続き。投資資産の値動き。そこにペットを迎えると、一気に生活が変わります。
だから、FIRE後すぐに飼うよりも、まず自分の生活リズムが安定してから考えるのもありです。
「寂しさに任せてすぐ迎えるより、数カ月から1年くらい自分の生活を見てから判断する」、これくらい慎重でもいいと思います。
犬と猫ではFIRE生活への影響が違う
犬と猫では、FIRE生活への影響がかなり違います。どちらが良い悪いではありません。自分の生活に合うかです。
| 項目 | 犬 | 猫 |
|---|---|---|
| 散歩 | 必要な場合が多い | 基本的に不要 |
| 外出制限 | 長時間留守番に注意 | 犬よりは留守番しやすい場合もある |
| 生活リズム | 散歩で整いやすい | 家の中のリズムが中心になる |
| 費用 | 犬種やサイズで大きく変わる | 医療費やトイレ用品は継続的に必要 |
| 住まい | サイズ制限に注意 | 爪とぎ、におい、脱走対策に注意 |
| FIRE後の相性 | 外に出るきっかけがほしい人向き | 家で静かに過ごしたい人向き |
「外出する理由がほしいなら犬」・「家にいる時間を豊かにしたいなら猫」、かなり大ざっぱに言えば、そんなイメージかもしれません。
ただし、犬だから必ず毎日楽しく散歩できるわけではありません。
雨の日もあります。暑すぎる日もあります。自分の体調が悪い日もあります。
犬が高齢になれば、散歩より介護が中心になることもあります。
猫も、ただ眺めていればいいわけではありません。
トイレ掃除。爪とぎ対策。室温管理。嘔吐や体調変化の確認。通院。脱走防止。やることは普通にあります。
ペットを飼うなら、「かわいい場面」だけでなく、「地味な世話」が続くことを前提にした方がいいです。
ペットがいるFIREに向いている人・向いていない人
ペットがいるFIREには、向いている人と向いていない人がいます。
| 向いている人 | 理由 |
|---|---|
| 家で過ごす時間を大切にしたい人 | ペットとの暮らしを楽しみやすい |
| 毎日の世話を負担だけでなく喜びに感じられる人 | 生活リズムとして続けやすい |
| 旅行より日常の安定を重視する人 | 移動制限を受け入れやすい |
| 医療費や予備費を厚めに準備できる人 | 突発支出に対応しやすい |
| 緊急時の預け先を考えられる人 | 独身でも責任を持ちやすい |
逆に、向いていない人もいます。
| 向いていない人 | 理由 |
|---|---|
| 長期旅行や移住を自由に楽しみたい人 | ペットがいると移動の自由が制限されやすい |
| 突発支出に弱い家計の人 | 医療費でFIRE計画が揺れやすい |
| 世話を面倒に感じやすい人 | 日々の負担がストレスになりやすい |
| 賃貸を頻繁に変えたい人 | ペット可物件探しが負担になる |
| 自分が倒れた時の備えを考えたくない人 | 独身飼育ではリスクが残る |
ペットが好きかどうかだけで決めると危ないです。
大事なのは、好きかどうかに加えて、「暮らし方に合うかどうか」です。
FIRE後にやりたい生活が、頻繁な旅行、移住、ホテル暮らし、短期滞在なら、ペットは大きな制約になります。
一方で、落ち着いた日常、散歩、家時間、穏やかな生活を重視するなら、ペットはFIRE後の生活をかなり豊かにしてくれる可能性があります。
FIRE計画に入れるべきペット予算
ペットがいるFIREを考えるなら、資産額の計算にも入れる必要があります。
「自分一人の生活費が月20万円だから、それで大丈夫」と考えるのは危険です。
ペットがいれば、生活費は増えます。さらに、医療費の予備費も必要です。
ざっくり考えるなら、次のように分けたいです。
| 予算項目 | 考え方 |
|---|---|
| 毎月の飼育費 | フード、日用品、保険、トリミングなど |
| 年間の予防費 | ワクチン、健康診断、予防薬など |
| 突発医療費 | 検査、手術、入院、薬代などに備える |
| 預け先費用 | 旅行、入院、帰省時のペットホテルやシッター |
| 住まい関連費 | ペット可物件の家賃上乗せ、敷金、原状回復 |
| 高齢期費用 | 介護用品、通院頻度増、看取り期の費用 |
FIRE計画に入れるなら、最低でも「毎月のペット費」と「ペット医療費予備費」は別にしたいところです。
たとえば、自分の生活費とは別に、ペット関連費を毎月積み立てる。
年間費用をボーナスや特定口座の余力から出す。医療費は生活防衛資金とは別枠で置いておく。
こういう設計があると安心です。ペット費を曖昧にすると、FIRE後にじわじわ効いてきます。
自分の食費は削れても、ペットのごはんや医療費は削りにくいです。
だから、最初から生活費に入れておく。これがかなり大事です。
ペットはFIRE後の自由を減らすが、人生の満足度を上げる可能性もある
ペットは、FIRE後の自由を減らします。これは間違いありません。
長期旅行はしにくい。ふらっと外泊もしにくい。住まいの選択肢も減る。医療費の不確実性も増える。自分が倒れたときの責任も増える。これだけ見ると、FIREとは相性が悪そうに見えます。
でも、自由は「何でもできること」だけではありません。
- 毎朝、犬と散歩する
- 猫がいる部屋で本を読む
- 昼寝している姿を眺める
- ごはんを食べているのを見て安心する
- 体調を気にして病院に連れて行く
- 年を取っていく姿を見守る
これも、自由な時間の使い方です。FIRE後に必要なのは、ただ予定を空白にすることではありません。
空白になった時間を、何で満たすかです。ペットは、その答えの一つになり得ます。
ただし、そこにはお金と責任がついてきます。
「自由がほしい」と「ペットと暮らしたい」は、どちらも本音でいいと思います。
大事なのは、その二つを都合よく混ぜないことです。
ペットと暮らすなら、自由は少し固定されます。
でも、その固定された自由が、自分にとって心地よいなら、それは十分に幸せなFIREです。
まとめ|ペットがいてもFIREはできる。ただし“自由の種類”を選ぶことになる
ペットがいてもFIREはできます。ただし、ペットがいないFIREとは設計が変わります。
犬猫の飼育費。医療費。ペット保険。旅行制限。ペット可賃貸。原状回復費。自分が倒れたときの預け先。高齢期の介護。看取り。これらを考える必要があります。
一方で、ペットはFIRE後の生活に大きな意味を与えてくれる存在でもあります。
- 孤独を和らげる
- 生活リズムを整える
- 散歩や世話で体を動かす
- 家に帰る理由を作る
- 会話ゼロの日を減らす
- 自由時間に温度を与えてくれる
FIREは、お金だけの話ではありません。
どんな一日を過ごしたいか。誰と暮らしたいか。どこまで自由に動きたいか。何に時間を使いたいか。
その答えの中にペットがいるなら、ペットがいるFIREは十分にありです。
ただし、「寂しいから」、「暇だから」、「FIRE後にやることがないから」だけで迎えるのは危険です。
ペットは、自分の不安を消す道具ではありません。「一緒に年を取る相手」です。
だからこそ、ペットがいてもFIREはできるのかという問いへの答えは、こうなります。
自由にどこへでも行くFIREではなく
守る相手がいるFIREになる
その不自由を、幸せだと思えるか
そこが、ペットとFIREを両立できるかどうかの分かれ道だと思います。
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※本記事は、ペットとの暮らしとFIRE計画に関する一般的な考え方を整理したものです。ペットの病気、治療、保険、住まいの契約条件については、必ず獣医師、不動産会社、保険会社などの専門家に確認してください。


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