「不労所得」、なんて甘美な響きでしょうか。
会社に行かなくてもお金が入る。上司に詰められなくてもお金が入る。朝の満員電車に乗らなくてもお金が入る。
会議でどうでもいい資料を説明しなくてもお金が入る。
寝ている間にも、遊んでいる間にも、旅をしている間にも、銀行口座や証券口座にお金が増えていく。こんな生活ができたら最高です。
FIREを目指す人にとって、不労所得という言葉はかなり魅力的です。
早期リタイア。経済的自由。配当金生活。家賃収入。WEB収益。債券利息。投資信託の分配金。これらはすべて、会社の給料とは違う収入です。
会社員として働いていると、給料はかなり大事です。でも、同時に給料だけに頼る怖さもあります。
病気になったらどうするのか。会社が嫌になったらどうするのか。異動や降格で収入が下がったらどうするのか。50代で役職定年になったらどうするのか。定年まで働き切れなかったらどうするのか。
40代独身でFIREを考えると、この不安はかなり現実的です。だからこそ、給与以外の収入がほしくなります。
働かなくても入るお金が少しでもあれば、会社への依存度を下げられる。
月1万円でも、月3万円でも、月5万円でも、給料以外の収入があれば、精神的な安心感はかなり違う。
これは本当にそうです。ただし、ここで冷静になりたいです。
不労所得は、完全に“不労”ではありません
配当金を得るには、株式を買う元本が必要です。
投資信託の分配金を得るには、投資資金が必要です。
家賃収入を得るには、不動産を買う資金、融資、管理、修繕が必要です。
WEB収益を得るには、情報を落とし込む労力、SEO対策、継続が必要です。
預金利息を得るには、まとまった現金が必要です。
つまり、不労所得とは、何もしなくても空から降ってくるお金ではありません。
多くの場合、先に必要なのは、「元本・労力・時間・リスク」です。
不労所得に見える収入の多くは、実際には、過去に投入したお金や労力が後から回収されているものです。ここを勘違いすると危険です。
- 不労所得で楽して早期リタイア
- 不動産投資で完全放置
- 配当金だけで生活
- ブログで寝ていても収入
こういう言葉だけを見ると、夢があります。でも、現実にはどれも簡単ではありません。
この記事では、不労所得は本当に作れるのか、配当金・分配金・家賃収入・ブログ収益・預金利息などを比較しながら、40代独身がFIRE目線でどう考えるべきかを整理します。
なお、この記事は特定の投資商品、不動産投資、副業、金融サービスを推奨するものではありません。
投資には価格変動リスク、為替リスク、元本割れリスクがあります。不動産投資には空室、修繕、金利、税金、売却リスクがあります。副業収益にも時間・労力・継続の負担があります。
実際に取り組む場合は、自分の資産状況、リスク許容度、生活費、税制を踏まえて判断してください。
結論を先に言えば、こうです。「不労所得は作れますが、完全に働かず、リスクもなく、楽に入るお金ではありません」。
40代独身がFIREを目指すなら、「不労所得を一発逆転の夢として見るのではなく、給与以外の収入源を少しずつ増やす“自由度の積み上げ”として考えるべき」です。
不労所得は、ゴールではありません。FIREに近づくための部品です。
- 結論|不労所得は作れる。ただし「元本・時間・労力・リスク」が先に必要
- 不労所得にはどんな種類があるのか
- 配当金は不労所得になるのか
- 投資信託の分配金は不労所得なのか
- 家賃収入は不労所得なのか
- 預金利息は不労所得になるのか
- ブログ収益は不労所得なのか
- 不労所得だけで生活するにはいくら必要か
- 40代独身が目指すべき不労所得の現実ライン
- 不労所得を作るなら、まず新NISAと投資信託が現実的
- 不労所得を作る順番
- 不労所得でやってはいけないこと
- 不労所得とFIREの関係
- 40代独身が目指すべき不労所得ポートフォリオ
- 不労所得の最初の目標は月1万円でいい
- 結論|不労所得は“働かないお金”ではなく、“過去の自分が働いてくれる仕組み”
- こちらの記事もあわせてどうぞ
結論|不労所得は作れる。ただし「元本・時間・労力・リスク」が先に必要
まず結論から整理します。不労所得は作れます。ただし、何もしなくても作れるわけではありません。
不労所得に見える収入には、だいたい次の4つのどれかが必要です。
| 必要なもの | 具体例 |
|---|---|
| 元本 | 配当金、分配金、利息、REIT、不動産投資 |
| 労力 | ブログ、YouTube、コンテンツ販売、副業 |
| 時間 | 複利運用、積立投資、SEO流入の蓄積 |
| リスク | 株価下落、空室、金利上昇、収益減少 |
つまり、不労所得は「労働ゼロの魔法」ではありません。
正確に言えば、「今の労働を、将来の収入に変換する仕組み」です。
会社員として働いて給料をもらう。その一部を投資に回す。投資信託や株式から配当・値上がり益を得る。ブログ記事を書いて、将来の検索流入を狙う。不動産を買って、家賃収入を得る。現金を預金して、利息を受け取る。
どれも最初に何かを差し出しています。「お金」、「時間」、「労力」、「リスク」。その見返りとして、後から収入が入ってくる。これが不労所得の正体です。
だから、FIREを目指すなら、不労所得をこう考えると現実的です。
不労所得とは、働かなくても湧いてくるお金ではなく、過去の自分が作った仕組みから入るお金である
この見方をすると、怪しい話に引っかかりにくくなります。
不労所得にはどんな種類があるのか
不労所得と呼ばれやすい収入には、いくつか種類があります。代表的なものを並べると、次のようになります。
| 不労所得の種類 | 収入の例 | 必要なもの | 主なリスク |
|---|---|---|---|
| 株式配当 | 高配当株、ETFの配当 | 投資元本 | 減配、株価下落 |
| 投資信託の分配金 | 分配型投信、ETF分配金 | 投資元本 | 元本取り崩し、価格下落 |
| 債券利息 | 国債、社債、債券ファンド | 投資元本 | 金利変動、信用リスク |
| 預金利息 | 定期預金、普通預金 | 現金 | インフレ負け |
| 家賃収入 | 不動産投資 | 物件購入資金、融資 | 空室、修繕、金利 |
| REIT分配金 | J-REIT、海外REIT | 投資元本 | 不動産市況、金利 |
| ブログ収益 | 広告、アフィリエイト | 記事作成、SEO | 収益変動、継続負担 |
| コンテンツ収益 | 電子書籍、教材、動画 | 制作労力 | 売れないリスク |
| 事業収益 | 外注化した副業 | 仕組み作り | 管理、競争、収益減 |
こうして見ると、不労所得にもかなり違いがあります。
投資系の不労所得は、「元本」が必要です。副業・コンテンツ系の不労所得は、「労力」が必要です。不動産系の不労所得は、「元本・借入・管理」が必要です。
つまり、「不労所得」と一言で言っても、作り方はかなり違います。
40代独身のFIRE目線では、自分に向いている不労所得を見極めることが大事です。
配当金は不労所得になるのか
不労所得として一番分かりやすいのが、「株式の配当金」です。
株を持っていると、企業が利益の一部を配当として支払うことがあります。
高配当株や高配当ETFを持てば、定期的な配当収入を期待できます。これはかなり分かりやすい不労所得です。
自分が働かなくても、企業が稼いでくれます。その利益の一部を株主として受け取る。
これは資本主義の恩恵と言えます。ただし、配当金にもリスクがあります。
- 業績悪化で減配する
- 無配になる
- 株価が下がる
- 高配当利回りに見えても罠の場合がある
- 特定口座では税金がかかる
- 配当だけを狙うと銘柄が偏る
配当金は魅力的ですが、絶対に安定しているわけではありません。
高配当株とインデックス投資の使い分けについては、こちらの記事でも整理しています。
▶ 高配当株とインデックス投資はどっち?|40代独身がFIRE前後で使い分ける現実戦略 / FIRE計画の羅針盤
FIRE目線では、配当金はかなり使いやすいです。特にFIRE後は、資産を売らずに現金収入が入る安心感があります。ただし、配当金だけで生活しようとすると、かなり大きな元本が必要です。
たとえば、税引き後で年120万円の配当がほしいとします。月10万円です。
利回り3%で考えるなら、税引き前後の違いを無視しても約4,000万円の元本が必要です。月20万円なら約8,000万円です。
もちろん、実際には税金やNISA枠、銘柄の利回り、減配リスクがあります。
かなり大きな元本が必要になることは間違いありません。
配当金は不労所得になります。でも、少額投資ですぐ生活費をまかなえるほど甘くはありません。
投資信託の分配金は不労所得なのか
「投資信託の分配金」も、不労所得に見えます。
毎月分配型。年4回分配型。ETFの分配金。REITファンドの分配金。
定期的にお金が入ってくると、かなり安心感があります。
ただし、投資信託の分配金には注意が必要です。分配金は、必ずしも利益から出ているとは限りません。
元本を取り崩して支払われる場合もあります。これを知らずに「毎月お金がもらえる」と思っていると危険です。
FIREを目指すなら、分配金ありの投資信託を選ぶ前に、次の点を確認したいです。
| 確認項目 | 見る理由 |
|---|---|
| 分配金の原資 | 利益なのか元本取り崩しなのか |
| 信託報酬 | 高コストではないか |
| 実質コスト | 隠れコストまで含めて見る |
| 基準価額 | 分配後に下がり続けていないか |
| NISAとの相性 | 分配金再投資と非課税の使い方 |
| 生活費に使う時期 | 資産形成期か取り崩し期か |
投資信託のコストについては、こちらの記事で整理しています。
▶ 投資信託の隠れコストとは?|信託報酬だけ見ている40代独身がFIREで損しないための見方 / FIRE計画の羅針盤
資産形成期の40代独身なら、分配金を受け取るより、再投資型で資産を育てる方が合理的なことも多いです。
FIRE後に生活費として取り崩す段階になってから、分配金や配当金の使い方を考えても遅くありません。
家賃収入は不労所得なのか
不労所得の代表格としてよく出てくるのが、「家賃収入」です。
不動産を買う。入居者に貸す。毎月家賃が入る。ローンを返し終えれば、家賃収入が手元に残る。
かなり魅力的です。ただし、以前の記事でも整理した通り、不動産投資は完全な不労所得ではありません。
▶ 不動産投資はFIREに向いている?|家賃収入・空室・修繕リスクを40代独身目線で整理 / FIRE計画の羅針盤
家賃収入には、空室リスク、修繕リスク、金利上昇リスク、管理会社、固定資産税、入居者トラブルなどがあります。
2026年の地価公示では、全国平均で全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続上昇となっており、不動産価格は地域差を伴いながらも上昇基調が続いています。これは既に不動産を持っている人には追い風ですが、これから買う人にとっては取得価格が高くなりやすい環境でもあります。
さらに、金利環境も以前より意識する必要があります。日本銀行は2026年4月会合で政策金利を据え置いたものの、政策委員の一部が利上げを主張しており、借入を使う不動産投資では金利上昇が収支に影響する可能性があります。
家賃収入は魅力的です。でも、家賃収入は売上であって、利益ではありません。
管理費。修繕費。ローン返済。固定資産税。空室期間。これらを差し引いた手残りが本当の収入です。
つまり、家賃収入は不労所得というより、「事業性のある収入」です。
FIRE目線では、家賃収入を過大評価しすぎないことが大事です。
預金利息は不労所得になるのか
金利がある世界になると、「預金利息」も不労所得の一つに見えてきます。
昔の超低金利時代は、預金利息はほとんど存在感がありませんでした。
しかし、金利が上がる局面では、預金や個人向け国債などの利息も少しずつ意識されます。
預金利息の良いところは、リスクが非常に低いことです。
元本保証に近く、価格変動もありません。生活防衛資金の置き場としては安心感があります。
ただし、預金利息だけでFIREするのはかなり難しいです。
仮に年利1%で1,000万円を預けても、税引き前で年10万円です。月にすると約8,300円。
年利2%でも年20万円です。生活費をまかなうには、かなり大きな元本が必要です。
また、インフレに負ける可能性もあります。物価が上がっている局面では、預金利息が増えても実質的な購買力が下がることがあります。
2025年の家計調査では、単身世帯の消費支出は名目では増加しつつ、実質では1.5%減少となっています。物価上昇によって、同じ生活をするための負担感が増えやすい状況がうかがえます。
預金利息はありがたいです。でも、FIREの主役にするには弱いです。
預金は不労所得というより、「生活防衛資金の置き場」。そのうえで、利息が少しつくならありがたい。このくらいの位置づけが現実的です。
ブログ収益は不労所得なのか
「ブログ収益」も、不労所得として語られることがあります。
記事を書いておけば、検索流入が続く。広告がクリックされる。アフィリエイト収益が入る。過去記事が働いてくれる。自分が寝ている間にも収益が発生する。こう聞くと、かなり不労所得っぽいです。ただし、ブログはかなり労働です…
記事を書く。テーマを考える。検索意図を調べる。SEOを意識する。リライトする。内部リンクを整える。アイキャッチを作る。広告導線を考える。インデックス状況を見る。収益化を改善する。これは普通に仕事です。
ただし、ブログ収益には面白い特徴があります。一度書いた記事が、後から検索流入を生むことがあります。
過去の労力が、将来の収益につながる可能性がある。この意味では、ブログ収益は「労働収入」と「不労所得」の中間にあります。
40代独身のFIRE目線では、ブログ収益はかなり相性が良い面があります。
初期費用が小さい。借金が不要。自宅でできる。失敗しても致命傷になりにくい。自分の経験を記事化できる。FIRE後の軽い仕事にもなり得る。
一方で、確実性はありません。記事を書いても読まれないことがあります。検索順位は変動します。広告単価も変わります。アフィリエイト案件が終了することもあります。
つまり、ブログ収益も完全な不労所得ではありません。むしろ、最初はかなりの労力が必要です。
ただ、続けていくと「過去の自分が働いてくれる」状態に近づく可能性があります。この点では、FIRE計画との相性はかなりあります。
不労所得だけで生活するにはいくら必要か
「不労所得だけで生活するには、どれくらいの元本が必要なのでしょうか?」、ここでは、かなり単純化して考えます。
月10万円、月20万円、月30万円の不労所得を作るために必要な元本を、年利3%・4%・5%で見てみます。
| 目標収入 | 年間収入 | 年利3% | 年利4% | 年利5% |
|---|---|---|---|---|
| 月5万円 | 年60万円 | 2,000万円 | 1,500万円 | 1,200万円 |
| 月10万円 | 年120万円 | 4,000万円 | 3,000万円 | 2,400万円 |
| 月20万円 | 年240万円 | 8,000万円 | 6,000万円 | 4,800万円 |
| 月30万円 | 年360万円 | 1億2,000万円 | 9,000万円 | 7,200万円 |
かなり大きな金額です。しかも、これは税金や価格変動、減配、空室、修繕、インフレをかなり単純化しています。実際にはもっと余裕を見たいところです。
この表を見ると分かります。不労所得だけで完全に生活するのは、簡単ではありません。
でも、「月5万円、月10万円ならどうでしょうか?」、月5万円の不労所得があれば、通信費、光熱費、食費の一部をまかなえます。月10万円あれば、家賃の一部や生活費のかなりの部分を支えられます。
完全FIREまでは遠くても、サイドFIREや窓際FIREの安心材料にはなります。
つまり、不労所得はゼロか100かで考えない方がいいです。
完全に働かずに暮らすためではなく、「働き方の自由度を上げるために作る」と考える方が現実的です。
40代独身が目指すべき不労所得の現実ライン
40代独身がFIREを目指す場合、不労所得の目標は段階的に考えた方がいいです。
いきなり月30万円を目指すと、かなり遠く見えます。でも、月1万円~5万円なら、少し現実味があります。
| 不労所得の月額 | FIRE目線での意味 |
|---|---|
| 月1万円 | 通信費・サブスク代の一部をまかなえる |
| 月3万円 | 光熱費や食費の一部を支えられる |
| 月5万円 | 生活費の安心感がかなり増す |
| 月10万円 | サイドFIREの補助収入として大きい |
| 月20万円 | 独身なら生活費のかなりをカバーできる |
| 月30万円 | 完全FIREに近い水準 |
現実的には、まず月1万円を目指す。次に月3万円。次に月5万円。この順番でいいと思います。
不労所得が月1万円あるだけでも、精神的には少し違います。
会社以外からお金が入ってくる経験は、かなり大きいです。
月3万円になると、固定費の一部をまかなえます。
月5万円になると、会社への依存度が少し下がります。
月10万円になると、働き方を軽くする選択肢が見え始めます。
FIREは、いきなりゼロ労働になることだけではありません。会社に対する依存度を下げていく過程でもあります。
不労所得を作るなら、まず新NISAと投資信託が現実的
では、「40代独身が不労所得を作るなら、何から始めるべきでしょうか?」、個人的には、まず「新NISAと低コスト投資信託が現実的」だと思います。
理由はシンプルです。少額から始められる。分散できる。管理が楽。流動性が高い。NISAなら運用益が非課税。会社員でも続けやすい。
金融庁も、資産形成の基本として、家計管理とライフプランニング、主な金融商品、長期・積立・分散投資の考え方を示しており、長期投資・積立投資・分散投資を通じてリスクと付き合いながら資産形成に取り組む考え方を説明しています。
もちろん、投資信託は不労所得そのものではありません。分配金を出さない再投資型の投資信託なら、毎月お金が入るわけでもありません。
でも、資産形成の土台としてはかなり強いです。まず資産を作る。その後、配当や分配金、取り崩し、現金比率を考える。この順番が現実的です。
オルカンやS&P500については、こちらの記事でも整理しています。
▶ オルカン1本でいいのか?|“それで十分な人・足りなくなる人”の違いを現実ベースで徹底整理 / FIRE計画の羅針盤
▶ S&P500一本でいいのか?|それで十分な人・足りなくなる人の違いを現実ベースで徹底整理 / FIRE計画の羅針盤
不労所得を作りたいからといって、いきなり不動産投資や高配当株に全振りする必要はありません。
まずは低コストで分散された資産を作る。そのうえで、キャッシュフローをどう作るか考える方が安全です。
不労所得を作る順番
40代独身がFIRE目線で不労所得を作るなら、順番が大事です。おすすめの順番は、次の通りです。
| 優先順位 | やること | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 生活防衛資金を確保する | 投資や副業の前に守りを固める |
| 2 | 新NISAで低コスト投信を積み立てる | 資産形成の土台を作る |
| 3 | 配当・分配金の仕組みを理解する | 不労所得の現実を知る |
| 4 | ブログなど低リスク副業を育てる | 労力型の将来収益を作る |
| 5 | 高配当株・ETFを少額で試す | キャッシュフローの感覚をつかむ |
| 6 | 不動産・REITなどを検討する | 重い投資は後回しでよい |
| 7 | FIRE後の取り崩し設計を考える | 不労所得だけに頼らない |
この順番なら、大きな失敗を避けやすいです。最初から不動産投資で借入を使う。高配当株に集中する。怪しい副業に突っ込む。こういう順番は危険です。
まず守り。次に土台。そのうえで収入源を増やす。これが40代独身には合っています。
不労所得でやってはいけないこと
不労所得を作りたい人がやってはいけないこともあります。
1. 「楽して稼げる」を信じる
不労所得系の情報には、怪しいものも多いです。
完全放置。誰でも月30万円。スマホだけで資産収入。初心者でも不動産投資で安定収入。自動売買で寝ている間に利益。こういう言葉には注意した方がいいです。
本当に安定して稼げる仕組みなら、なぜ他人に売るのか。ここを考えるだけでも、怪しい話はかなり減らせます。
2. 借入を軽く見る
不動産投資では融資を使うことがあります。レバレッジを使えるのは強みですが、借金は借金です。
空室でも返済は続きます。金利が上がれば返済負担も変わります。売却時に残債が残る可能性もあります。
借入を使う不労所得は、かなり慎重に見るべきです。
3. 高利回りだけで判断する
高配当株。高利回り不動産。高分配型ファンド。高利回り案件。利回りが高いものには、理由があります。
リスクが高い。価格が下がっている。減配リスクがある。空室リスクがある。元本取り崩し型。流動性が低い。利回りだけを見て飛びつくのは危険です。
4. 収入源を増やしすぎて管理できなくなる
不労所得を増やそうとして、いろいろ手を出しすぎるのも危険です。
高配当株。投資信託。REIT。不動産。ブログ。YouTube。クラウドファンディング。仮想通貨。外貨預金。
全部に手を出すと、管理が大変です。FIREを目指すなら、収入源を増やすことより、管理できる仕組みにすることが大事です。
不労所得とFIREの関係
FIREと不労所得は相性が良いです。FIREは、資産収入や資産取り崩しによって、生活費をまかなう考え方です。
不労所得が増えれば、会社に依存する必要は少しずつ下がります。
ただし、FIREは不労所得だけで達成するものではありません。FIREに必要なのは、次の組み合わせです。
| 要素 | 役割 |
|---|---|
| 資産額 | 生活費を支える元本 |
| 生活費管理 | 必要資産を下げる |
| 投資収益 | 資産を増やす |
| 不労所得 | 生活費の一部を補う |
| 現金 | 暴落・病気・退職に備える |
| 働き方 | 完全FIRE・サイドFIRE・窓際FIREを選ぶ |
不労所得は、この中の一部です。重要ですが、全部ではありません。
配当金があるからFIREできるわけではありません。
家賃収入があるから絶対安心というわけでもありません。
ブログ収益があるから会社を辞めていいわけでもありません。
FIREは総合戦です。だから、不労所得は、FIRE計画の中でこう位置づけるとよいです。
不労所得は、完全リタイアのための魔法ではなく、会社への依存度を下げるための補助エンジン
このくらいが現実的です。
40代独身が目指すべき不労所得ポートフォリオ
では、40代独身が不労所得を目指すなら、どう組み合わせるのがよいでしょうか。ひとつの例としては、こうです。
| 収入源 | 役割 |
|---|---|
| 新NISA・投資信託 | 資産形成の土台 |
| 高配当株・ETF | 将来の配当収入 |
| 預金・個人向け国債 | 守りと利息 |
| ブログ収益 | 労力型の将来収入 |
| REIT・不動産 | 不動産収入への少額 exposure |
| 現金 | 生活防衛と暴落対策 |
現物不動産をいきなり買わなくても、不動産収入に近いものはあります。
REITや不動産クラウドファンディングなどです。ただし、これらにもリスクがあります。
いきなり大きく賭けるのではなく、少しずつ試す。これが40代独身には合っています。
特に独身の場合、失敗したときに家族の収入でカバーするのは難しいことがあります。
だからこそ、不労所得を増やすときも、リスク管理が大事です。
不労所得の最初の目標は月1万円でいい
不労所得というと、月30万円、月50万円のような大きな金額を想像しがちです。
でも、最初の目標は月1万円でいいと思います。月1万円の不労所得があると、少し景色が変わります。
- スマホ代をまかなえる
- サブスク代をまかなえる
- 電気代の一部をまかなえる
- ちょっとした外食代になる
- 会社以外からお金が入る実感が持てる
これは小さいようで大きいです。月1万円ができたら、月3万円。月3万円ができたら、月5万円。月5万円ができたら、月10万円。この階段で十分です。
いきなり大きな不労所得を狙うと、無理な投資や怪しい案件に引っかかりやすくなります。
FIREは急ぐと危ないです。不労所得も同じです。
結論|不労所得は“働かないお金”ではなく、“過去の自分が働いてくれる仕組み”
「不労所得は本当に作れるのか?」、答えは、「作れます」。
ただし、完全に働かず、リスクもなく、楽に入ってくるお金ではありません。
配当金には元本が必要です。
投資信託の分配金には資産形成が必要です。
家賃収入には物件、融資、管理、修繕が必要です。
ブログ収益には記事作成と継続が必要です。
預金利息にはまとまった現金が必要です。
つまり、不労所得とは、何もしなくても湧いてくるお金ではありません。
「過去の自分が投入した元本・労力・時間・リスクが、将来の収入に変わったもの」です。
この理解があると、不労所得への向き合い方が変わります。
楽して稼ぐのではなく、少しずつ仕組みを作る。一発逆転ではなく、会社への依存度を下げる。完全リタイアだけを目指すのではなく、働き方の自由度を増やす。
40代独身がFIREを目指すなら、不労所得はかなり重要です。
ただし、不労所得だけで人生を一気に変えようとすると危険です。
まずは生活防衛資金。次に新NISA。低コスト投資信託。現金比率。高配当株やETF。ブログなどの小さな副収入。必要に応じて不動産やREIT。この順番で、少しずつ会社以外の収入源を増やしていく。
それが、40代独身のFIRE計画には一番現実的だと思います。
独身おじさんのFIRE計画は、今日も不労所得という言葉に心を奪われています。
働かずにお金が入る。なんて素晴らしい響きでしょうか。でも、現実は少し違います。
働かずに入るお金ではなく、「過去の自分が働いてくれるお金」を作る。
この考え方なら、不労所得は夢物語ではなく、現実的なFIRE戦略になります。
最初は月1万円でいい。次に月3万円。そして月5万円。少しずつ、給料以外の収入を増やしていく。
それだけでも、会社に握られている人生のハンドルを、少しずつ自分の手に戻していけるのではないでしょうか。
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