独身おじさんのIPO日記、今回検討するのは「ビーエイブル(604A)」です。
今回のビーエイブルIPOは、かなり実務寄りの「社会インフラ系IPO」です。
廃炉。原子力メンテナンス。再生可能エネルギー。発電プラント工事。このあたりが中心テーマです。
AIやSaaSのような派手さはありません。一方で、事業の必要性はかなり分かりやすい会社です。
ビーエイブルは、福島第一原子力発電所の廃炉作業、原子力発電所のメンテナンス、一般産業プラント工事、再生可能エネルギー関連事業などを手がけています。
目論見書を見る限り、売上規模は大きく、利益も出ています。
ただし、IPOとしては東証スタンダード上場で、公開株数も多めです。
そのため、初値高騰を狙うタイプというより、堅実に見たいIPOだと思います。
今回のポイントはかなりはっきりしています。「会社は堅実だが、IPOとしては派手さに欠ける」。
見るべきなのは、「業績の安定感とインフラ系テーマを、IPO需給がどこまで評価するか」という点です。
今回は、ビーエイブル(604A)IPOについて、申し込むべきか、初値期待はどの程度か、公募割れリスクはあるのか、どこから申し込むべきかを整理します。
なお、この記事は特定銘柄の購入を推奨するものではありません。IPOには公募割れ、初値形成後の株価下落、需給悪化、地合い悪化などのリスクがあります。最終判断は、目論見書、訂正目論見書、仮条件、公開価格、上場前後の市場環境を確認して行ってください。
ビーエイブル(604A)IPOの結論
最初に、独身おじさんの結論から言います。
ビーエイブル(604A)IPOは、「参加。ただし初値妙味は控えめ」で考えます。
| 判断項目 | 評価 |
|---|---|
| 申込判断 | 参加。ただし初値妙味は控えめ |
| 期待値 | C+〜B- |
| 初値妙味 | 小〜中程度 |
| 公募割れリスク | 低〜中 |
| 主幹事 | みずほ証券 |
| 想定価格 | 660円 |
| 想定必要資金 | 6.6万円 |
| 独身おじさん目線 | 大きな利益狙いではなく、堅実IPOとして参加検討 |
良い点は分かりやすいです。廃炉・原子力メンテナンスという参入障壁の高い事業があります。
再生可能エネルギーのオペレーション&メンテナンスも展開しています。
業績は黒字で、売上規模もあります。想定価格も低く、1単元あたりの資金負担は軽めです。
一方で、注意点もあります。東証スタンダード上場です。建設業・インフラ系で、テーマとしては地味です。
公開株数は多めです。吸収金額も軽量IPOとは言いにくいです。
なので、私の判断はこうです。「申し込むが、初値高騰は期待しすぎない」。
「プラスになれば十分という距離感で見る」、これが現実的だと思います。
ビーエイブルってどんな会社?
ビーエイブル株式会社は、一言でいうと、「発電プラント工事と原子力関連メンテナンスを軸に、再生可能エネルギー事業も展開する会社」です。事業は大きく3つです。
| 事業名 | 内容 |
|---|---|
| 工事事業 | 福島第一原発の廃炉作業、原子力発電所のメンテナンス、一般産業プラント工事など |
| 再生可能エネルギー事業 | 木質バイオマス、太陽光、風力発電所の開発・運営・メンテナンスなど |
| その他事業 | 介護事業、料飲事業など地域密着型の事業 |
中心は「工事事業」です。特に、福島第一原子力発電所の廃炉作業に深く関わってきた点が、この会社の特徴です。
原子力や廃炉の仕事は、誰でも簡単に参入できるものではありません。
安全管理、技術力、現場対応力、信頼関係がかなり重要になります。
その意味では、ビーエイブルはかなり特殊なポジションにいる会社です。
再生可能エネルギー事業では、木質バイオマス発電所の運営支援や、風力発電所のメンテナンスなども行っています。
つまり、ビーエイブルは、「廃炉・原子力メンテナンスの安定性 + 再生可能エネルギーO&Mの成長余地」を組み合わせた会社と見ると分かりやすいです。
ビーエイブル(604A)IPOの基本情報
ビーエイブル(604A)IPOの基本情報は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社ビーエイブル |
| 証券コード | 604A |
| 上場市場 | 東証スタンダード |
| 上場日 | 2026年7月29日 |
| 仮条件決定日 | 2026年7月9日 |
| ブックビルディング期間 | 2026年7月13日〜7月17日 |
| 発行価格決定日 | 2026年7月21日 |
| 購入申込期間 | 2026年7月22日〜7月27日 |
| 申込単位 | 100株 |
| 想定価格 | 660円 |
| 想定必要資金 | 6.6万円 |
| 主幹事 | みずほ証券 |
想定価格は低めなので、1単元あたりの資金負担は軽いです。
ここは個人投資家にとって参加しやすいポイントです。
ただし、今回のIPOは東証スタンダード上場です。
グロース市場の軽量成長IPOとは見方が少し違います。
派手なテーマ性よりも、業績、安定性、需給のバランスを見たい案件です。
ビーエイブルIPOの公募・売出・吸収金額
今回の公募・売出は以下のとおりです。
| 区分 | 株数 | 想定価格660円ベースの金額 |
|---|---|---|
| 公募(自己株式の処分) | 2,577,500株 | 約17.0億円 |
| 売出 | 700,000株 | 約4.6億円 |
| オーバーアロットメント | 491,600株 | 約3.2億円 |
| 合計 | 3,769,100株 | 約24.9億円 |
今回の特徴は、公募が「新株発行」ではなく「自己株式の処分」である点です。
会社に資金は入りますが、資本金を増やす新株発行とは少し見え方が違います。
需給面では、売出だけが大きい出口案件ではありません。
公募株数の方が売出株数より多いので、そこは悪くありません。
ただし、公開株数そのものは多めです。
当選本数が多くなりやすい一方で、初値の需給は軽くなりにくいです。
| 見方 | ビーエイブルIPOの印象 |
|---|---|
| 吸収金額 | スタンダードIPOとしては中型 |
| 公募と売出の比率 | 公募が売出を上回る点は悪くない |
| テーマ性 | 廃炉・原子力メンテナンス・再エネで独自性あり |
| 業績 | 黒字で売上規模もある |
| 需給 | 当選本数は多め。初値高騰は期待しにくい |
| 公募割れリスク | 低〜中。地合い次第では注意 |
このIPOは、軽量人気IPOではありません。ただ、売出だけが目立つ案件でもありません。
会社の事業基盤と業績を考えると、そこまで悪い需給ではないと思います。
資金使途は設備投資と借入金返済
ビーエイブルの資金使途は、「設備投資」と「借入金返済」です。
| 資金使途 | 予定金額 | 内容 |
|---|---|---|
| beABLE研究開発センター | 599百万円 | 廃炉事業で培ったロボット技術や再エネ関連技術の研究開発拠点 |
| 富津工場 | 713百万円 | 鉄骨製作、溶接検査、配管加工などを行う工場建設 |
| 借入金の返済 | 541百万円 | 設備投資に伴い実施した銀行借入の返済 |
ここは、やや評価が分かれるところです。
研究開発センターや富津工場への投資は前向きです。
廃炉、ロボット技術、再エネ関連技術、工場機能の強化につながるため、成長投資として見やすいです。
一方で、手取金の一部は借入金返済にも使われます。これは悪いことではありません。
設備投資に伴う借入の返済なので、財務を整える意味があります。
ビーエイブルの資金使途は、「成長投資 + 財務改善」のミックスと見ればよいと思います。
主幹事・幹事証券とどこから申し込むか
ビーエイブルIPOの主幹事は、「みずほ証券」です。
幹事証券としては、以下の証券会社が確認できます。
| 証券会社 | 申込方針・見方 |
|---|---|
| みずほ証券 | 主幹事。最優先で確認したい |
| 大和証券 | 大手幹事。口座があれば確認候補 |
| 野村證券 | 大手幹事。口座があれば確認候補 |
| SBI証券 | ネット申込しやすく、IPOチャレンジポイント狙いにもなる |
| マネックス証券 | 幹事入り。ネットIPO用の補助口座として確認候補 |
今回のIPOは、まず主幹事のみずほ証券が最優先です。
そのうえで、独身おじさんとしては「マネックス証券」も確認します。
マネックス証券は、ネットからIPOに申し込みやすい補助口座として使いやすいです。
IPOは、案件ごとに取扱証券会社が変わります。
そのため、主幹事だけでなく、幹事に入っているネット証券も確認しておくと、申し込みの選択肢が広がります。
ただし、証券口座を増やしすぎると管理が面倒になります。抽選結果の確認。購入意思表示。資金管理。購入期限。上場日の売却判断。ここを忘れると意味がありません。
ビーエイブルは「参加。ただし初値妙味は控えめ」のIPOです。
主幹事のみずほ証券を最優先にしつつ、マネックス証券など管理しやすい補助口座から申し込むくらいが現実的だと思います。
IPO用の証券口座をこれから整理したい方はこちらもどうぞ。
▶ IPOはごちゃごちゃ考えず簡単スタート!|FIRE計画迷走中おじさんの初心者向け証券会社4選 / FIRE計画の羅針盤
ビーエイブルの業績はどうか
ビーエイブルの業績は、かなり堅実です。
| 決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期・四半期純利益 |
|---|---|---|---|
| 2021年7月期 | 5,558百万円 | 240百万円 | 159百万円 |
| 2022年7月期 | 6,507百万円 | 491百万円 | 317百万円 |
| 2023年7月期 | 7,426百万円 | 1,133百万円 | 489百万円 |
| 2024年7月期 | 8,680百万円 | 767百万円 | 526百万円 |
| 2025年7月期 | 8,984百万円 | 657百万円 | 476百万円 |
| 2026年4月期3Q累計 | 7,347百万円 | 898百万円 | 620百万円 |
業績面は悪くありません。売上は着実に伸びています。
利益も黒字で、直近の第3四半期累計ではかなり良い水準まで来ています。
ただし、成長スピードだけを見ると、急成長IPOというより、社会インフラ系の安定黒字IPOとして見る方が自然です。
派手さはありませんが、事業の実在感と利益の安定感はあります。
成長ストーリーはどこにあるか
ビーエイブルの成長ストーリーは、大きく3つです。
| 成長テーマ | 見方 |
|---|---|
| 廃炉事業の継続 | 福島第一原発の廃炉作業は長期にわたるテーマ |
| 原子力発電所のメンテナンス | 再稼働や定期検査に伴う保守需要が見込まれる |
| 再生可能エネルギーのO&M | バイオマス・風力・太陽光の運営支援やメンテナンスに展開余地 |
ビーエイブルの強みは、派手な新規サービスではなく、「現場で積み上げた技術と信頼」です。
廃炉や原子力メンテナンスは、参入障壁が高い分野です。誰でもすぐにできる仕事ではありません。
また、再生可能エネルギーでは、バイオマス発電所や風力発電所のオペレーション&メンテナンスにも展開しています。
つまり、ビーエイブルは、「廃炉・原子力メンテナンスの安定収益 + 再エネO&Mの成長余地」という形で見ると分かりやすいです。
プラス材料
ビーエイブルIPOのプラス材料を整理します。
| プラス材料 | 内容 |
|---|---|
| 黒字で売上規模がある | 赤字テーマ株ではなく、すでに事業規模がある |
| 廃炉・原子力メンテナンスの独自性 | 参入障壁が高く、社会インフラ色が強い |
| 再エネO&Mの成長余地 | バイオマス・風力・太陽光関連の展開がある |
| 公募が売出を上回る | 売出だけの出口案件には見えにくい |
| 想定価格が低い | 100株で約6.6万円と、個人が申し込みやすい |
| みずほ証券主幹事 | 主幹事としての販売力は安心感がある |
個人的に一番良いと思うのは、「地味だけど事業の必要性が分かりやすい」ことです。
廃炉も原子力メンテナンスも、簡単に代替できる仕事ではありません。
また、再エネの運営・メンテナンスも、今後必要性が高まりやすい分野です。
IPOとして派手ではありませんが、会社としての実在感はあります。
マイナス材料・注意点
一方で、注意点もあります。
| マイナス材料・注意点 | 内容 |
|---|---|
| 東証スタンダード上場 | グロースIPOほど初値高騰しにくい |
| 事業テーマが地味 | 短期人気は出にくい |
| 公開株数が多い | 当選本数は多いが、需給は軽くない |
| 吸収金額が軽量ではない | 初値の上値を抑える可能性がある |
| 政策・制度リスク | 原子力政策、廃炉計画、再エネ政策の影響を受ける |
| 設備投資・借入返済もある | 資金使途は成長投資だけではない |
最大の注意点は、「初値の派手さを期待しすぎない」ことです。
会社は堅実です。業績も悪くありません。テーマも社会的には重要です。
でも、IPO投資家が短期で熱狂しやすいタイプかと言われると、そこは微妙です。
ビーエイブルは、「会社としては堅実だが、IPOとしては地味」という見方がちょうどいいと思います。
想定価格ベースのバリュエーション
想定価格660円で見た場合、ざっくりしたバリュエーションも確認しておきます。
| 指標 | 想定価格660円ベース |
|---|---|
| 想定PER | 約14倍前後 |
| 想定PBR | 約1倍前後 |
| 想定時価総額 | 約67億円 |
| OA込み吸収金額 | 約24.9億円 |
バリュエーションだけ見ると、極端に割高という印象はありません。
むしろ、黒字のインフラ系・建設業IPOとしては、比較的見やすい価格帯だと思います。
ただし、初値が大きく上がるには、バリュエーションだけでは足りません。
東証スタンダード上場。公開株数の多さ。テーマの地味さ。同日上場の資金分散。
このあたりを考えると、初値は堅実な範囲に収まりやすいと見ます。
ビーエイブルIPOの初値予想
ビーエイブル(604A)IPOの初値期待は、個人的には「C+〜B-」です。
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| テーマ性 | B |
| 業績 | B+ |
| 安定感 | B+ |
| 需給 | C+ |
| 初値期待 | C+〜B- |
| 公募割れリスク | 低〜中 |
想定価格660円を前提にすると、初値イメージはざっくり以下です。
| 地合い | 初値イメージ |
|---|---|
| 弱い地合い | 640円〜700円前後 |
| 普通の地合い | 720円〜820円前後 |
| 良い地合い・インフラ系が評価される場合 | 850円〜1,000円前後 |
私の中心イメージは、「720円〜850円あたり」です。
想定価格比で小幅なプラスは狙える可能性があります。
ただし、大幅上昇までは期待しすぎない方がよいと思います。
もちろん、これは仮条件前のざっくり見立てです。
仮条件がどうなるか。公開価格がどこで決まるか。直前のIPO地合いがどうか。東証スタンダードIPOにどの程度資金が向かうか。
ここで変わります。少なくとも、初値2倍を狙うIPOではありません。
独身おじさんの結論
独身おじさんの結論です。
ビーエイブル(604A)IPOは、「参加。ただし初値妙味は控えめ」です。
| 判断項目 | 結論 |
|---|---|
| 申込判断 | 参加。ただし初値妙味は控えめ |
| 期待値 | C+〜B- |
| 初値妙味 | 小〜中程度 |
| 公募割れリスク | 低〜中 |
| 主な申込先 | みずほ証券を最優先、補助口座としてマネックス証券も確認 |
| 独身おじさん目線 | 大きな初値益狙いではなく、堅実IPOとして参加検討 |
理由はシンプルです。黒字です。売上規模があります。廃炉・原子力メンテナンスという独自性があります。
再エネO&Mの成長余地もあります。想定価格も低く、1単元の資金負担は軽めです。
一方で、東証スタンダード上場で、事業テーマは地味です。公開株数も多く、吸収金額も軽くありません。
つまり、これは「人気テーマで初値急騰を狙うIPO」ではありません。
「会社は堅実」・「IPOは控えめに期待」・「セカンダリーは業績と配当方針を見てから」、この距離感がちょうどいいと思います。
まとめ
ビーエイブル(604A)IPOは、かなり堅実な印象のある案件です。
廃炉・原子力メンテナンスという独自性があります。再生可能エネルギーの運営・メンテナンスにも展開しています。売上規模もあり、利益も出ています。
一方で、IPOとしては派手ではありません。東証スタンダード上場。建設業・インフラ系。公開株数多め。吸収金額も軽量ではない。ここが今回の注意点です。
それでも、総合的には「参加。ただし初値妙味は控えめ」でいいと思います。
想定価格660円ベースなら、中心イメージは「720円〜850円前後」。
地合いが良く、堅実系IPOとして評価されれば、もう少し上もあり得ると思います。
ただし、初値2倍を狙うIPOではありません。
主幹事のみずほ証券を最優先にしつつ、幹事入りしているマネックス証券も確認したいところです。
▶ ビーエイブルIPOに備えて、幹事入りしているマネックス証券を確認する当たればありがたい。外れても気にしない。公募割れしても生活が壊れない範囲で参加する。
このいつもの距離感を守りつつ、ビーエイブル(604A)は堅実に申し込んでみたいIPOだと思います。
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※本記事は、株式会社ビーエイブルの目論見書等をもとに作成しています。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。



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