推し活はFIREの敵か味方か?|独身40代のお金・幸福・生きがいの現実 / FIRE計画の羅針盤

アイドルグループ「FIRE」を夢中で応援し、ペンライトを振りながら推し活を楽しむメガネおじさんを描いた、実写風・青基調のブログアイキャッチ画像 FIRE計画の羅針盤

FIREを目指し始めると、いろいろなものを見直すことになります。
固定費。保険。通信費。家賃。サブスク。付き合いの飲み会。なんとなく続けていた買い物。
そういうものを一つずつ整理していくと、だんだん「お金を使うことそのもの」に慎重になっていきます。

それ自体は悪いことではありません。むしろ、資産形成の初期にはかなり大事です。
何にお金が消えているのか分からないままでは、FIREどころか普通の貯金も続きません。

でも、その過程で必ずぶつかるものがあります。それが、「推し活」です。

アイドルでも、俳優でも、アーティストでも、スポーツ選手でも、配信者でも、2次元でもいい。
とにかく「この人がいるから、ちょっと今日をやり過ごせる」、「このライブや配信やイベントがあるから、仕事を何とか乗り切れる」と思える存在。
独身40代にとって、推し活はただの贅沢や浪費では済まないことがあります。

でも一方で、こうも思うわけです。グッズ。遠征。チケット。配信。ファンクラブ。円盤。コラボカフェ。展示会。交通費。宿泊費。……いや、普通に金が飛ぶな、と。

FIREを目指して節約しているのに、推し活にお金を使っていていいのか。
老後資金が不安なのに、ライブのために新幹線やホテルを取っていていいのか。
独身だからこそお金を貯めやすいはずなのに、その独身の可処分余力を推しに溶かしていて大丈夫なのか。

この迷い、かなりリアルです。そして面白いのは、推し活って単純な趣味では終わらないんです。
幸福度。孤独。お金の使い道。生きがい。老後の不安。時間の価値。FIRE後の生活。全部につながってくる。

今回は、推し活はFIREの敵なのか味方なのかを、独身40代の現実としてかなり丁寧に掘り下げます。
結論から先に言えば、推し活は浪費にもなります。
でも同時に、独身40代のFIREを支える「使う意味のあるお金」にもなり得ます。
問題は推し活の有無ではなく、推し活をどう家計と人生に位置づけるかです。

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推し活はFIREの敵に見えやすい

まず最初に、なぜ推し活がFIREの敵っぽく見えるのかを整理しておきます。
理由は単純です。お金がかかるからです。

しかも、推し活にかかるお金は、投資や自己投資のように「将来リターンが見えやすい支出」ではありません。
証券口座に積み立てたお金なら、残高が増えていく。資格勉強なら、昇給や転職に結びつくかもしれない。
でも推し活は、数字で見るとかなり不利です。

ライブに行った。楽しかった。終わった。グッズを買った。満足した。棚が埋まった。遠征した。最高だった。
でも口座残高は減った。あまりにも分かりやすい。

FIREを目指していると、この「消えていくお金」に敏感になります。
同じ1万円でも、投資信託を買えば資産。でも推しグッズは、帳簿上はただの支出です。この差はかなり大きい。

しかも推し活は、感情の勢いで予算を超えやすい。ここも危ないところです。

通常の趣味なら、「今月はやめておくか」が効きやすい。でも推し活は違います。
ライブや舞台やイベントには日付がある。コラボにも期限がある。受注生産にも締切がある。
つまり、見送ったら二度とないかもしれない。この「今しかない感」が、FIRE的にはかなり厄介です。

さらに推し活は、支出が細かく分散しやすい。ファンクラブ年会費。サブスク。配信チケット。グッズ。遠征。交通費。宿泊費。現場の前後の食事。コラボ系の小さな出費。ひとつひとつは1万円以下でも、合計すると笑えない金額になる。

だから、FIRE目線で見れば、推し活は確かに敵っぽい。理由はちゃんとあります。
感情が絡む。予算を超えやすい。リセールバリューが低い。継続課金化しやすい。
しかも幸福感が高いので、自分で自分を正当化しやすい。これはなかなか手強いです。

それでも推し活を切ると、独身40代は別のところで壊れることがある

でも、ここで「じゃあ推し活なんて全部やめればいい」となると、話は雑すぎます。
なぜなら独身40代にとって、推し活は単なる支出ではなく、「生活の支え」になっていることがあるからです。

仕事がしんどい。人間関係も面倒。将来も不安。会社に行って、帰ってきて、寝て、また起きて。
そういう毎日の中で、「次のライブまで頑張ろう」、「今月の配信があるから耐えよう」と思える対象があることは、ものすごく大きい。

特に独身40代は、人生のイベントが減りやすいです。結婚。子育て。家族行事。子どもの成長。そういった「放っておいても時間が埋まる要素」が、必ずしも生活に入ってきません。

もちろん、それを不幸と決めつけたいわけではありません。
独身には独身の身軽さがある。自由もある。
でも一方で、何もしなければ日々が淡々と流れていきやすいのも事実です。

その中で推し活は、かなり強い意味を持ちます。日程が入る。楽しみができる。服を選ぶ理由ができる。遠征で土地勘が広がる。同じ趣味の人とゆるくつながる。働いてお金を稼ぐ意味が、少し具体的になる。これ、独身40代の生活にとってはかなり大事です。

FIREを目指していると、つい「支出 = 敵」と見がちです。でも実際には、人生を壊さないために必要な支出もあります。推し活は、場合によってはその代表格です。

極端に言えば、推し活を全部切って口座残高だけ増えても、毎日が無味乾燥になってメンタルがしんどくなるなら、それはFIREに近づいているようでいて、実は人生から遠ざかっている可能性もある。

FIREはお金だけで成立しません。働かない生活を成立させるには、時間の使い方と幸福の持ち方も必要です。
その意味で推し活は、FIREの敵どころか、独身40代のメンタルを支える味方になることもあるんです。

推し活は浪費か、生きがいか

このテーマが難しいのは、推し活が浪費にもなれば、生きがいにもなるからです。
そして、その境界線がかなり曖昧です。

正直、推し活は浪費です。これはもう、ある程度認めた方が楽です。
少なくとも家計簿上はそう見える。なくても生きてはいける。投資リターンもない。
冷たく言えば、推し活は生活必需品ではありません。

でも、ここで止まると現実を取りこぼします。人は、生活必需品だけでは生きていけないんです。
栄養摂取して、家賃払って、寝て起きるだけでは、心が持たないことがあります。
特に独身40代で、毎日ほぼ一人で生活を回していると、仕事以外に自分を前に進める感情のエンジンが必要になる。
それが旅行の人もいれば、酒の人もいれば、スポーツ観戦の人もいる。
その中で、推し活がその役割を果たしているなら、それは単なる浪費ではありません。

むしろ独身40代にとっては、「何のためにお金を稼ぐのか」を実感できる数少ない装置になることもあります。

ここを上手く言葉にできないと、推し活している自分に罪悪感を持ちやすい。
FIREを目指しているのに浪費している。老後資金が不安なのにグッズを買っている。こういう自己否定が始まる。

でも本当は、問いの立て方を少し変えた方がいい。推し活が浪費かどうかではなく、「推し活が自分の人生に対してどんな役割を持っているか」を見た方がいい。

ただの惰性なら見直した方がいい。でも、日々の活力になっているなら、全部切るのはむしろ危険です。
推し活は、お金が減る行為であると同時に、人生の温度を上げる行為でもある。
この両面を認めた方が、FIREとの距離感も整理しやすくなります。

独身40代の推し活は、家族イベントの代わりになることがある

ここはかなり独身特有の話です。家族を持っている人は、良くも悪くも生活に「定期的なイベント」が発生しやすいです。子どもの行事。家族旅行。誕生日。学校の予定。帰省。家のイベント。
望む望まないは別として、生活に節目が入りやすい。

でも独身40代は、自分で作らない限り、日々に節目が入りにくい。
平日働く。休日休む。また働く。これだけでも普通に人生は回ってしまう。
だからこそ、放っておくと一年が異様に速くなります。

その中で推し活は、かなり重要な節目になります。
ライブまであと二週間。配信は今週末。誕生日企画がある。舞台の先行が始まる。
そういう予定があるだけで、時間の流れが少し立体的になる。これ、実はかなり大事です。

FIREを目指す人の中には、「支出を減らして投資に回す」ことに熱心なあまり、生活からイベント性を消しすぎる人がいます。
でも、それで口座残高が増えても、日々が灰色になるなら長続きしません。
特に独身40代は、仕事以外に時間を区切ってくれるものが少ないから、推し活のような定期イベントは思った以上に精神衛生に効きます。

もちろん、だからといって青天井に使っていいわけではありません。
でも推し活には、「楽しみ」以上の役割がある。生活に節目を作り、時間に意味を与え、働く理由を補強する。
家族イベントが自然発生しにくい独身にとって、これはかなり大きいです。

推し活とFIREが両立しない人、両立できる人の違い

では、どこで差が出るのか。ここはかなり現実的に整理できます。

推し活とFIREが両立しない人は、「まず予算がないまま感情で動く人」です。
推し活に使う額を決めていない。投資や生活防衛資金より先に、限定グッズや遠征費が飛んでいく。
今しかないから」で全部正当化する。こうなると、推し活はかなり危ない。

もう一つは、推し活を「自己治療にしすぎる人」です。
仕事がしんどい。孤独でつらい。将来が不安。その穴を全部推し活で埋めようとすると、支出も依存度も膨らみやすい。推し活そのものが悪いのではなく、生活の不満の全部を推しに背負わせると、家計もメンタルも不安定になります。

逆に、両立できる人は推し活を生活設計の中に置いています。
月いくらまで。年に何回まで遠征。ファンクラブは厳選。グッズは本当に欲しいものだけ。配信は現場との優先順位を決める。要するに、「推し活も家計の一部」として見ているんです。

ここで面白いのは、推し活って、きちんと管理すればそこまで敵ではないことです。
むしろ、使うところと削るところがはっきりします。

外食は惰性で削る。サブスクは整理する。保険は見直す。でも推しのライブには行く。
このメリハリがある人の方が、節約が長続きしやすいことがあります。
全部を我慢するより、使う場所を絞った方が人間は続くからです。

FIREを目指すうえで危ないのは、推し活があることではありません。
何にいくら使っているか自分で把握していないこと」の方です。
そこが整理できていれば、推し活はコントロール不能な敵ではなくなります。

推し活にお金を使うと老後資金が不安になるのは当然である

ここもかなり大事です。推し活にお金を使っていて、老後資金が不安になる。これは普通です。
むしろ、不安にならない方が危ない。

40代独身は、老後がじわじわリアルになってきます。
年金の額も何となく見えてくる。健康不安もある。親の老いもある。一方で、今の楽しみもまだ必要。
だから、推し活に使うたびに「これ、将来の自分から前借りしてないか?」という感覚が出る。

この感覚は健全です。ただし、そこで極端に振れないことが大事です。

推し活を全部やめれば、老後不安が消えるのか。そんなことはありません。
逆に、推し活を守るために老後資金を完全無視するのも危ない。必要なのは、その中間です。

たとえば、老後資金は積立で先に確保する。生活防衛資金も持つ。
そのうえで残った範囲で推し活する。あるいは、ボーナスの一部だけ推し活予算に回す。遠征は年何回までと決める。こういう設計にしておけば、推し活と老後不安はある程度両立できます。

要するに、推し活に使っていることが問題なのではなく、「老後資金の仕組みがないまま推し活していること
」が問題なんですよね。

独身40代は、自由に使えるお金がある分だけ、この線引きを自分でやらないといけない。
そこがしんどいところでもあり、強みでもあります。

FIRE後に推し活はどう変わるのか

これもかなり面白い論点です。「FIREしたら、推し活しやすくなるのか?」、答えは半分YESで、半分NOです。

YESの部分は分かりやすいです。時間ができます。平日イベントや遠征に行きやすい。混雑を避けて動ける。チケット争奪に張り付きやすい。推し活そのものの自由度は上がります。

でもNOの部分もある。それは、「お金を使う感覚が今より重くなる可能性がある」ことです。

会社員で毎月給料が入ってくる間は、「今月のライブ代」として処理しやすい。
でもFIRE後は、取り崩しや配当や資産の一部から出ていく感覚になる。
すると、同じ1万円でも重さが違う。今までより慎重になる人も多いはずです。

つまりFIRE後の推し活は、「時間は増える」。でも、「お金の重みは増す」。この二つが同時に来ます。

だから、推し活とFIREを両立したいなら、FIRE前から「自分は推し活に年いくらまでなら納得して使えるか」を知っておいた方がいい。
この感覚がないままFIREすると、自由時間はあるのにお金が気になって楽しめない、という妙な状態にもなりかねません。

FIRE後に推し活を楽しめる人は、たぶん「推し活予算込みで生活設計をしている人」です。
逆に、推し活を贅沢枠としてしか考えていないと、FIRE後には真っ先に削る対象になりやすい。
でもそれで人生の楽しみがごっそり減るなら、本末転倒です。

独身40代にとって推し活は「無駄遣い」ではなく「使う理由のあるお金」になりうる

ここがこの記事のいちばん言いたいところです。独身40代でFIREを考えていると、お金はどうしても「守るもの」に寄っていきます。老後のため。病気のため。無職になる日のため。生活防衛資金。税金。社会保険。そうやって守りの思考が強くなるのは、かなり自然です。

でも、人は守るだけでは持たないです。何のためにお金を貯めているのか。何のために働いているのか。
そこが空っぽになると、FIREは「自由への道」ではなく「我慢の延長戦」になります。

推し活は、その空白を埋めることがあります。お金を使う理由になる。働く理由になる。明日をやり過ごす理由になる。独身40代にとって、これはものすごく大事です。

もちろん、何でも正当化していいわけではありません。でも、推し活に使うお金は、必ずしもFIREの敵ではない。
それが自分の幸福度を支え、生活を壊さず、家計の範囲内に収まっているなら、むしろ「人生を続けるための必要経費」に近いこともある。

FIREを目指すと、「何を減らすか」に意識が行きます。でも本当は、「何を残すか」も同じくらい大事です。
推し活は、その「残すもの」の候補になりうる。ここを見失わない方が、独身40代のFIREは長続きすると思います。

結論|推し活はFIREの敵ではなく、独身40代の人生を持たせる味方にもなる

推し活は、たしかにお金がかかります。感情も入る。予算も崩れやすい。
老後資金や資産形成を考えると、不安になるのは当然です。

だから、何も考えずにやれば、推し活はFIREの敵になります。これは事実です。
でも、推し活そのものが悪いわけではありません。独身40代にとって推し活は、「幸福度」、「生きがい」、「生活の節目」、「働く意味」、「孤独の緩和」、そういったものと深くつながります。

そしてFIREとは、本来そういう「自分にとって必要なもの」を見極める作業でもあるはずです。
何を切るかだけではなく、何を残すか。何を減らすかだけではなく、何のためにお金を使うか。
推し活の話は、そこをかなりはっきり照らしてくれます。

結局のところ、推し活はFIREの敵か味方か、という問いの答えは一つではありません。
浪費として家計を壊すなら敵。でも、人生を支える範囲で機能しているなら味方。
大事なのは、推し活を感情だけで回さず、家計の中にちゃんと置くことです。

独身40代のFIREは、数字だけでは持ちません。お金があることと、日々を楽しく生きられることは別です。
だからこそ、推し活のような「使う意味のあるお金」をどう扱うかは、かなり重要です。

全部削って資産だけ増えても、人生がスカスカなら苦しい。
でも、推し活を理由にお金の現実から目をそらしても、いずれ苦しい。
その間で、自分なりのちょうどいい距離を探す。
たぶんそれが、独身40代にとっていちばん現実的な答えなんだと思います。

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